事例紹介 |
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写真 | 内容 | ||
ペットの出入り口 (ガラスブロック施工例) パート2 |
焼過ぎレンガの仮配置の結果、予想通り、目地入れ作業に手間取る可能性が有るとわかりました。 そこで、少しでもスムーズに捗るように、モルタル用の砂をより細かくする事にします。 その前に、インスタントモルタルを使用すれば、きめが細かく簡便なのは間違いありません。 しかし、案外、必要量が多く割高になる事、また、一般的にセメントの配合が多く作業性が悪い等の一般的でない(私的)理由によって却下。 そこで、袋入りの砂をさらに目の細かいフルイで選別して使用する事に。 |
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レンガ積みの様子 | ワイヤー部分の目地幅に注意しながら、手際よくレンガ積み(1段でも積むと言います)を終了。 特に、手際よくと書くには、意味が有ります。 普通、こういった細かな手間取る作業は、作ったモルタルの硬化に追われるような状態になります。 そこで、練り直してばかりもおれませんので、いかに早くモルタルを使っていくか〜って感じの作業をします。 その結果、全体の状態に気を配りながら先へ先へと作業を進め、特に手間のかかるような部分は、後回し〜 レンガ先端部分等の細かい部分は、養生時間を取った後の作業で入れます。 |
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ガラスブロック積み開始 | ベースレンガの次は、いよいよメーンディッシュ! ガラスブロックを積み始めます。 ガラスブロックを積むには、まずは、横目地のモルタルがしっかりと積んであれば良いわけです。 そうすれば、前後左右の水平垂直といった整列は取っていけます。 しかし、レンガやブロックを積まれた経験が有ればわかるのですが、縦目地を全て後から詰めるというのは大変困難な作業です。 やはり、その都度、上から落とし込んで突き詰めないと、上手く充填出来ません。 そこで、一段分の据付が出来たら、続けて全ての縦目地を入れるという作業の繰り返しとなるわけです。 もちろん、細かな部分は後回しで良いわけですが。 そして、何より大切な注意点は、ガラス面を汚さない事!! ガラスは、アルカリで溶けますので、セメントやセメント汁は大敵です。 とはいえ、作業中はモルタルで必ず汚れます。 そこで、汚れを早め早めに拭き取るしかありません。 手元に綺麗な水の入ったバケツを用意し、軽く絞ったスポンジでその都度拭き取ります。 これを怠ると、ガラス表面に汚れの痕がアバタで残る事になります。 後でまとめて〜ってレンガやタイルのようにはいきません。 磨いて取れなくはないでしょうが、余分な手間は省きたいものです。 |
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出入り口の枠取付け | 出入り口の枠を組み込み、空中積み部分に作業を進めます。 作業中、この出入り口の穴のお陰で、ガラスブロック裏側に手を入れたりするのが大変便利でした。 その為、補強用のベニヤを貼らずにきちゃいました〜 3段目を積んだところで、室内側から見た写真です。 |
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最後の1個〜! | ガラスブロックは、20センチ規格と大きい為、積み始めると早いものです。 名残惜しいも何も、気が付けば最後の1個です〜! |
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20個と残るは隙間〜 | 20個すべて積み終わりました。 この次は、化粧目地を入れて出来上がりとなる為、ここで、目地入れの不完全な部分を忘れずに入れておきます。 出入り口部分は、上に2段となる為、さすがに補強しています。 とっても、適当な補強の仕方ですけど〜(笑) |
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天端も完了 | 天端のモルタルは、サッシの中桟へ斜めに塗上げ |
ガラスブロック積みの最後は、天端へのモルタル充填。 このガラスブロック積みで、その積み方について考慮する点がありました。 それは、既存サッシと縁を切るか否か? 元の状態は、網入りガラスが入った玄関ドアサッシの一部。 その結果、ドア剛性が今一不足で、その為ではないけど知らぬ間にガラスにはヒビが〜! 一方、ガラスブロック壁の剛性が高いのは、ガラスの比ではありません。 そこで、素直にその剛性をドア剛性アップに活かす方向としました。 その重要なポイントが天端と両端の縦目地です。 はっきりと縁切りはせずに、サッシ枠と一体化させました。 では、逆に考えられる弊害は? この部分の剛性が上がったからといって、建物躯体の動きに支障は起きないはず。 それは、対面する躯体との間に、まだ玄関ドアという逃げが残っている為、大きな力に対しては、元と大差ない状態だからです。 仮に、以前のガラスの割れが震災に起因するものであたっとして、次回には、ドア枠が変形するかも?といった違いが起こるでしょうか? また、ガラスブロック部の膨張によるガラスやガラスブロックの破損は? ガラス周囲の逃げやガラスブロックの強度に期待するしかないわけで‥‥‥ それよりも、日常の剛性感を重視したという事です。 |
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目地仕上げモルタル | 少量なら、タフバケツとレンガゴテで手軽に準備 調色の場合は、空練り段階で色を均一にさせる |
化粧目地は、専用の目地モルタルを使用します。 専用の目地材は、微粉と言えるほどに粒子が細かく滑らかで綺麗な目地にする事が出来ます。 手元に有ったINAXの抗菌目地材のベージュとホワイトを混ぜて、カラーコーディネートを図りながらも適度に明るく仕上げます。 この目地材の使用においては、水を入れて練る際に注意が必要です。 まるで、小麦粉のように細かい粒子である為、暫く練っても水と粉がすぐには馴染みません。 その為、さらに水を入れ過ぎる可能性があるのです。 ミキサーでグリグリ回転させれば早いですが、埃も舞い上がるので一長一短でしょうか? やはり、今回のように少ない量の場合は、手でこねるのが簡単です。 まず、少し水を入れてから、水玉が馴染まないのは気にせず、暫く混ぜ続けます。 すると、ある時点で馴染みだし、ポロポロとした部分が出来始めます。 それを全体に馴染ませると、全体の固さがわかると同時に水と馴染みやすい状態に練り上がった事になります。 不足分の水を少しずつ足して、均等に良く練り上げれば出来上がり。 |
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化粧目地入れ作業 | 下地の目地がしっかりと入れてある為、化粧目地は上塗り程度です。 その為、チューブで搾り出したりせずにゴム手袋で摺り付けます。 この際も、入れ終わった部分からすぐに汚れを拭き取って綺麗にします。 |
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目地入れ完了 | 全体の目地入れが終わりました。 目地の色は、外壁の白い色と比べて少しベージュ色が付いているのがわかります。 天端の目地入れが不十分に見えますが、この部分には仕上げの金物を取付けます。 |
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目地の様子 | 目地は、ガラス面から少し押さえた状態にしています。 これは、ガラス面の作業汚れを拭き取りやすいという理由からで、特に将来的な水切れが良くとかガラス面の汚損を防ぐとかの意味はありません。 むしろ、目地こそ汚れて欲しくないぐらいです。 また、タイルのようにタップリと塗り込んでから余分を拭き取るという方法は、目地幅が広い事と作業中でも出来るだけガラス面を汚さないという考えでしておりません。 |
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化粧枠取付け | ガラスブロックが、サッシの中桟より外に出る部分にアルミ形材の化粧枠を取付けます。 取付けは、既存サッシと一体化しているようにする為に、ビス等は見せれません。 そこで、コーキングによる接着を目立たなく行い、一見、嵌め込み式のように〜 |
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この形材は? | この水切り金物的に、既存サッシと見事なマッチングを見せる形材は? HCで売ってるアルミじゅうたん押さえで〜す! 水切りの良いように傾斜を付けています。 当然ですが、これもデザイン段階で選定し準備しておいたものです。 |
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使用開始〜? | 目地入れが終わると、後は出入り口の仕上げをするだけ。 暫くは、出入り口に慣れてもらう為に、扉無しで使用開始〜 |
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化粧枠取付け | 最後の出入り口周りの作業にかかります。 まずは、木部のカバーリングとしてアルミ化粧枠の取付け。 これも、どこかで見たような部材ですが、HCで手に入る階段の滑り止めです〜 内外二重に四方枠としています。 真ん中に少し残る隙間は、後でカバーする事にします。 上下は、隙間にピッタリのフラットバーで塞ぎます。 また、左右の隙間は、コーキングで塞いだ後にアルミアングル材で戸当りを付けます。 戸当りは、コーキングで接着してしまうのではなく、ビスによる固定で前後に調整可能とします。 |
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どれどれ | ||||
扉の仮組み | 外側からみた写真 |
出入り口にスペシャルな扉を仮に付けてみます。 クルクルと風のように軽く回転し、これならペットの力でも大丈夫〜! ところで、扉の素材はオールステンレス! 防犯上からも超頑丈に作っているのです。 パネルの厚みは、2ミリ! この凄さがわかる人は、相当な金属党です〜♪ 余談ですが、電車のステンレス車両の外板ならフラットパネルの厚い物でも1.6ミリ程度、波板タイプなら1ミリ以下ですから〜〜!! 身近なところで言えば、流し台でなら業務用のゴッツイやつをイメージして下さい〜 これを蹴飛ばしたら、間違いなく足先が潰れる〜! |
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扉の構造は? | 内側から見た写真 |
扉は、上下2ヶ所で支えて回転軸としています。 パネルが凄いので、上下にシャフトを通す必要がありません。 横に付いているのは、戸締りです。 |
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オールステンレス〜 | 扉の回転軸となっているのは、これもどこかで見た金具〜 パネルと同じステンレス製だから、TIG溶接で完全一体化〜! パネルの全重量をこの一点で支えています。 その為、軸受け部は金属ボールとブッシュを介してモルタルベースで支えてあります。 同形状の上部金具は、振れ止めという事になります。 また、元が落とし錠ですから、ロックを外せば扉を取外す事が出来ます。 こんなに簡単で優れた構造に出来たのは、ステンレス板の頑丈さとTIG溶接のファンタスティックな技術の融合〜! これまたアイデア勝負ってわけね! |
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フロントの化粧は? | 表面は、違和感の無いように化粧をします。 その方法は、ブロンズ色のポリカツインパネルでカバーリング〜! ガラスブロックと同様に、一見、格子柄で表面は横ストライプとなるように〜 縦横ずらした2枚重ねにします。 ステンレス板に両面テープで仮付けし組付けてみます。 まあ、全く同じデザインに出来るわけではありませんので、これで充分としましょう。 |
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開閉の確認中 | 続けて、扉の厚みが大きいので、仮付け段階で問題なく開閉出来る事を確認します。 こんな場合でも、簡単に扉を脱着出来る構造は、大変便利です。 この後、縁カバーのモールも仮付けし、同様に確認します。 |
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扉の仕上げ | 扉の寸法に問題が無かったので、ポリカーボネート用シリコンシーラントで接着します。 問題なく開閉できた仮組み時の寸法に納まるように、しっかりと計測しながら組上げます。 こうする事で、後になって「あれっ!」って事を防げます。 |
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出入り口扉完成〜♪ | 左右の戸当りとして、アルミアングル材をビスで取付けています。 これで、クルクル回っていた扉も1方向にしか開かなくなりました。 |
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全体の様子 | 扉も付いて、外観上では完成した状態です。 説明が遅くなりましたが、焼過ぎレンガの目地仕上げの際に程々の汚れ仕上げとしています。 タイルを酸洗いや磨いても良かったのですが、住まい全体として、どちらがより自然な状態になるかという事で、汚れに合わせる事にしたわけです。 |
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光の具合 | ガラスブロックは、柔らかな光を室内に取り込みながらも、その存在をパターンでアピールします。 雰囲気が一気にグレードアップしたような気がします。 |
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使用開始〜? | あれ〜ちょっと溶け込ませ過ぎたかな〜? |
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半自動扉です〜 | 戸当りに並べてカーテンレールを取付けています。 これが、コンパクトかつスムーズなオートクローズ機構の全て! ペットの出入りの邪魔にもなりません。 カーテンレールは、もちろん切詰めて使用しています。 仕組みは、上部の隅に溶接で取付けたワッシャーからテグス(釣糸)をカーテンレールの端部を経由しランナーに結んでいます。 カーテンレールのランナーには、おもちゃのバケツを取付けてクマさんの人形が乗っています。 |
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クマが軽〜く上昇 | テグスの長さは、40センチ近く確保出来ますから、扉が裏返る程に開きます。 これ以外にも色んな方法が有りますが、今回は、楽しさ優先という事ですね〜♪ でも、軽くスムーズに確実な作動をさせるというのは、結構なノウハウが要りますよ〜! オモリをいくらでも重く出来るなら簡単ですけどね〜 扉パネルのエッジ部には、身体が擦れる時に優しいようにパイルテープを取付けています。 |
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元通りの配置に | 全ての作業が終わり、以前のように傘立てや花鉢を置きました。 出入り口も目立たず、まるで何事も無かったように思えてしまいます。 むしろ、こんな低い部分がガラス板だった時の方が、不自然といえるぐらいに思えます。 |
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完成 |
少し無機質に感じる部分も有るガラスブロック カッチリとしつつ、自然な仕上がりとなりました。 |
細々した部分を含め、ガラスブロック以外は特別な材料も使わずに上手く納める事が出来ました。 その一番の要因は、予め使用する材料を確定しておく事! これぐらいの寸法にしておけば、何か良い材料が見つかるはず〜はダメ! 一応、図面上(=計画段階)では割り切れるまで計算をしておくのがベターです。 その後、実行段階で誤算が生じた場合には、大いに悩んで実力が試されるでしょうが‥‥‥ 最後に計画性に関連した余談を少しばかり‥‥‥ ガラスブロックは、合計26個手配していました。 それは、万一の作業中の破損に備えて1個、将来の割れに備えて1個。 無事に作業が済みましたので、割れ替えは2個に増えました。 それで、残り4個の使い道は〜? これは、ペットの出入り口を無くす時! ‥‥柔な作りじゃないけど これは、遠い将来に無いとは言えない可能性の問題です。 ただ、万一、無くしたいと思った時に、同じ材料が手に入らないというのが、世の常! 都合、6個のストックを無駄と思うか、それとも‥‥‥ 使用した20個の材料費に対する6個の費用は、その限りにおいては大きいかもしれません。 でも、出来上がったガラスブロック積みの壁面の価値と比べるとすれば? 何より安心感が得られるのではないでしょうか? 物事の設計デザインをする際には、単にコストやデザインに偏重する事なく、本来の性能はもちろん、耐久性や手入れのし易さ、そして、さらには、使用素材の普遍性までも考慮出来れば‥‥‥(以上のような事はDIY雑感に詳しく) 要するに、実際に使っていく人の立場に立って考える事の大切さを〜 ハハハッ 楽しく暮らして下さいな〜〜♪ |
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