首を長くして待っていた春は、小さな庭を目覚めさせると一気にピークへと導こうとしている〜 その動きは、朝と夕とで姿を変える程に早く、この時期は、いつもジレンマとの闘いに〜! 美しい春との出会いを求めて野山に行きたい反面、小さな庭の春こそ稀有な存在〜♪ それは、せせらぎという条件が与えられた事によって、自然と昇華しつつある環境 一般に山野草と言えば、様々な環境に適応し生育している個性溢れる生き物 だから、それぞれに季節毎の置き場を変えたりとか鉢植えで管理する〜 ところが、小さな庭では、こんな所が好きだよね〜って、地植えが基本 すると、直後から放任〜って感じでも、何とかシーズンを越してくれる そして、この春の短い時間こそ、命の輝きの競演に感動出来る時 そんな輝きに満ち溢れる小さな庭の春は、究極の人工美か? |
朝日に輝くシュンラン 早春の雪割草に始まり、スミレの仲間と続く春の山野草。 時折吹く寒風に、小さく揺れながらも春の到来を知らせてくれる可愛くて健気な花々。 そして、陽射しを浴びてシュンランが咲き始めると春の陽気も本番と感じるようになる。 花そのものは地味ながらも、体全体で春を喜ぶ様は、貴婦人のようで高貴な雰囲気。 鉢の四方から眺めても豪華な洋蘭と違って、自然環境に即した姿こそ相応しく美しい。 木立の下の傾斜地の岩場に吹き溜まった種子が、永年の風雪を凌いで見事な株に〜 そんな物語が浮びそうなロケーションの中で、精一杯に首を伸ばして朝日を浴びる‥‥ まるでぺんぺん草のような普段の姿から、この変化はやはり特別で長く咲くのが嬉しい。 その向うには、タチツボスミレの青い花、ようやく葉を広げたアリアケスミレが出番待ち〜 |
光を降り注ぐショウジョウバカマ 透明感のあるピンク色の花が、長〜く伸びた首の上で輝く。 冬の花芽は、ロゼッタ状の葉の真ん中でじっと過ごし、春に膨らみ地際で咲く。 その後、気温の上昇と共にグングンと首がクレーンの様に伸びて、花も上昇。 まるで、投光器か打ち上げ花火のように光のシャワーを周囲に浴びせている。 ロゼッタ状としたのは、冬に限らず夏でも踏まれたようにペチャンコな姿から。 それが、存在感抜群な綺麗な花に‥‥‥美人薄命って感じで目が離せない。 開花後、数日で輝きを失ってしまった花の向うで、別な株が咲き出す。 |
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アリアケスミレが咲き出した頃、どちらの花もすっかりと色を失った |
そんな花の競演を楽しませてくれる山野草ベッドの様子 落葉が積もる林床から緩やかな傾斜を経て水辺に至る せせらぎが周りを流れる為、苔にすっかり覆われている |
ところが、2年半前は、こんな状態でした〜! 造成の様子は、「せせらぎバージョンアップ完成編」で |
水辺に輝くキンポウゲ 春の花には、タンポポやアブラナの仲間といった黄色い花が多い。 畑一面のアブラナや河原を覆うセイヨウカラシナが、黄色く染める。 ところが、キンポウゲの花は、一輪でも黄金色に輝きエネルギッシュ! キンポウゲ越しに見える岸辺の花は、イカリソウとムラサキサギゴケ |
イカリソウは、突起が錨のように見える |
ムラサキサギゴケが苔に生えている |
湿地に咲くタイリントキソウ チューリップ程ある大きな球根の力で、見事な花を一気に咲かせる。 葉が開くのは、その後だから、同じ湿地に咲くサギソウとは逆の順〜 |
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種々の花色に彩られた水辺は、究極の「春の小川」の趣がある〜 苔に覆われた岸辺は、せせらぎと周囲を一体化させ山野草を育む |
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せせらぎ誕生間もない頃の同じ場所の姿 水と岸辺の繋がりを意識した作りが特長
詳しくは、「せせらぎ作り」で |
樹下に輝くキバナカタクリ 木陰で静かに水をたたえる小さな池の水面に続く斜面。 木漏れ日を浴びて、キバナカタクリの花が空間に漂う。 長く伸びた花芽の開花まで、首を長くして待ちました〜 反り返った花びらがカタクリの所以ながらも普通の花? 確かに黄色いスイセンとか可愛い花は他に沢山有る〜 要するに、カタクリってネームバリューの魅力ですね〜♪ |
本物のカタクリは、木陰でスルスルッと伸びて2〜3日で終了〜 一度の馬鹿陽気に釣られて、蝶も蜂もいない中で虚しいかぎり |
一気に咲かせた株と入れ替わりにようやく発芽する株 昨春には、小さな葉ながらも2枚広げていた方の株。 果たして、この後、花を咲かせてくれるか楽しみ〜♪ |
小さな庭から転がるような美声が辺り一帯に響き渡る。
練習済みなのか、初鳴きにしては上手に繰り返し鳴く。
胸を張って首を伸ばして〜こちらまで身が引き締まる。
見るとケヤキの新芽も伸びだし、春本番もいいところ。
稲美町 桜の森公園
春本番となれば、見ないわけにはいきません〜!日本人ですから〜!
急な気温上昇に、4月までもつか〜?と思っていたら、もちました〜♪
けど、咲き出してからが、メッチャ速い〜!!とにかく、近場で‥‥‥
平日にも関わらずに、大勢の花見客がシートを広げて宴の準備中〜
というわけで、足元が入らないように上を見上げて撮りましたよ(笑)
満開の大きな桜の木の根元で咲く一輪の山野草?
上ばかり見て歩いていたら気付かないところでした〜
霞のように広がる満開の花とは、対極の桜花〜♪
ボールを一飲み〜?
出来ません〜!
じゃあ、ま〜たね〜〜♪
この時にも、次から次と山野草が可憐な花を咲かせています。
そして、せせらぎの生き物達も活発に動き出しました。
そろそろ、夏野菜も植え付けなければなりません。
心地良い季節の中で、次の便りが生まれます〜
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