事例紹介
 
  
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写真と説明

せせらぎ
バージョンUP!
(完成編)
綺麗な水が満々と流れるせせらぎのすぐ隣
縁石の下まで掘り込んで、大規模開発は無残な姿をさらしています。
生みの苦しみっていう事ですが、自然の中では有ってほしくない光景です。
 
 
UFO着陸!?
そんな表現がピッタリなぐらいの違和感で〜す!
見事に出来上がった特製タンクが、無事にせせらぎへ。
もっと深く埋めたいところだけど、将来のメンテナンスとか考えると‥‥‥
すぐ近くを流れるせせらぎの生き物達には、気付かれないように作業は進んでいきます。
タンクは、ステンレスのまま無塗装。溶接箇所のみシリコンシーラントを塗って保護しています。
タンクの底を砂で安定させ、無理が生じないように水平をとってから綺麗な真砂土で埋め戻します。

しっかりと隙間無く〜大きな大地と思う存分熱交換してくださいね〜♪

 せせらぎ枯渇!
タンクの設置も完了し、いよいよ配管作業です。
配管作業は、給水用の塩ビパイプを切断したり接着したり。
そこで、作業の前に循環ポンプを止めて、配管内の水を空にしなければ〜
配管の接着作業に、水気は禁物!

配管作業のイロハは省きますが、簡単に言えば
パイプ切断部の面取り(内共)後、両方に専用ボンドを塗り手早く差合わせて、暫し押しながら保持。
 

 配管作業で〜す
で、いきなり配管完成写真!そして、タンクに蓋から水を入れています。
きっちり100L、ハイポ(塩素除去)を入れて準備万端です〜
写真右側のパイプが流入側で左が吐出側になります。

ここで、あれ?ってお気付きと思いますが‥‥‥
吐出側に何やら赤いつまみのバルブ(蛇口)が?
 
満々と水が貯まりました。何も無いのはわかっているけど、つい覗いてみると〜
まるで洞窟の地底湖みたいに、少し青みがかった綺麗な水!
雰囲気バッチリ!期待感200%〜!!
 
ところで、タンク内部の配管の話をしないと

内部は、片方だけにパイプを接続します。
パイプは、タンクの底付近までの長さがあります。
これを季節によって、差替えてみようと
冬の場合、底の方に流入させ、上部から吐出させる。
夏ならその逆って具合に。
わずかな事だけど、少しでも温度差が生まれるように〜
DIYならではの自己満足、こだわりってわけ!
その為にも蓋が必要であるわけです〜♪
配管は、立体交差中〜
既存の配管と適当に埋設したタンク〜それを接続するには?
当然、微妙な高低差とかあるに決まってるから、バーナーで熱して微調整。

ところで、タンクを取出そうとすると、これでは配管を切断するしかありませんよね〜?
ユニオンとかカップリングで接続すれば、脱着式になるんだけど、何せ値段が高いからね〜(爆)
それに、塩ビパイプを切ったり接着したりって作業は、慣れればとっても簡単!シンプルイズベストかな?
 

 せせらぎ復活〜
タンクの蓋を取付け、いよいよポンプを稼動させます。
チョロチョロと以前同様に流れが復活しました〜♪
 早速、効果が出てるわけ〜?わかるかな〜?
これで、バージョンUP!は終わりなハズ?
 

 ここからはおまけ〜
謎の蛇口のみならず、せせらぎの裏までえぐるように掘っていた理由がこれ!
せっかくだから、ここにも水を貯めようって寸法で〜す!第3の池誕生〜?
それで、せせらぎ作りと同様にメッシュを入れてコンクリート仕事です。

蛇口際の立体交差部とタンク接続部は、シリコンシーラントで保護しています。
 
 
本体が出来たら、続けて縁石を取付けます。
これも、せせらぎと同様にしっかりと漏れないように〜
特にパイプ貫通部は、モルタルと縁が切れやすい部分です。
見えない部分までしっかり固めますが、蛇口部分は埋まらないように。
蛇口は、接着もせずに差してあるだけで簡単に取替え可能にしてあります。
 
縁石が組めたら、濡れ新聞ですぐに養生します。
作業は、いよいよ大詰めの段階になりました。
新たに土や石を追加し、せせらぎ周囲もバージョンUP!
タンクは、すっかり埋まりました。地上には蓋だけが顔を出しています。
庭の手入れでタンク上部や配管を踏まないように、中央の石と右上の石は、踏み石として据えてあります。
 
完成
第3の池も完成し、アク抜きの為に水を入れてあります。
盛り土部分には、さらに各種の砂利、砂、土、バーク等を加えていきます。
せせらぎのお山は、水はけ良く水持ち良く、植物にとって最高のベッドとして仕上げます。
それは、同時に、山とせせらぎの優しい繋がり作りにとっても、重要な作業でもあるわけです。
それは、山からの水や土等の流入をコントロールするという事です。
雨が降るたびに土砂で濁り水となっていては、閉ざされた水系では問題です。
少なくとも、表土がドドッと流れ込まないように!
と考えると、縁石が堤防のように地表よりも立ち上がってしまうわけです。
しかし、それでは泥水以外の流入‥‥‥小さな生き物とか、綺麗な水とかまで遮断してしまう〜
そこで、全体として水の浸透性を良くし、縁石より地表面の方が高くなる部分を出来るだけ多く作ります。
中でも特に縁石が低い部分には、縁石際に礫を多くし表面には苔をはるなどでフィルター効果をもたせます。
その結果、山からの多少の落ち葉や虫、浸透水等は流入出来る状態になるわけです。
それもこれも、いつかはホタル!卵から孵ったホタルの幼虫がせせらぎに戻れるように〜って作戦!
 
 
せせらぎ最上部に盛り土をした事で、まるで山から流れ出す自然な湧き水みたいに!
これでせせらぎバージョンUP!のハード部分はめでたく完成で〜す!
水の中の小さな生き物達には、何かの変化がわかるのでしょうか?
自分たちの見えない部分に多量の水が貯えられていることを

でも、例えばエビの小さな幼生がポンプを無事に通過して〜
地下タンクの主になっていたりするかもしれませんヨ〜
たまに蓋を開けて覗いてみるのも、ドキドキです〜♪
 
せせらぎバージョンUP!
鉢植えの山野草を植えつけたり、苔をはりつけたり、新しく出来た植栽ベッドに嬉しい悲鳴
一時避難の草木も含めて庭中が見直しでゴチャゴチャ〜なのに、さらに鉢植えを買ってきたり〜
振り返れば、水底の小さな出来事がきっかけで、沢山のおまけ付きのプロジェクトを楽しめました!
DIYって無理に楽しもうとすると余計な物や事をしがちで、周りから「何が目的なん?」って具合に〜(汗)
だけど、必然?っていう時に思いっきりおまけを加えて、何倍も楽しんでしまえば自分も満足、周りも○〜く!
 

 最後の仕上げ
上の完成写真でわかるとおり、第3の池が粗い砂利で埋まっています。
何故?種を明かせば、池としてではなくて湿地を作ったんです〜♪
完成後に1週間程、水を入替えながら軽くアク抜き後に作業開始。
底の砂利は、蛇口からの水が隅々まで確実に行き渡るように
そして、最終的には縁石の目地からせせらぎへ循環しま〜す!
中心にある大きな石組は、周りの砂利から水を集める水路。
と同時に、遡上してきた魚が隠れれる秘密の水中洞窟〜♪

水量は、干上がらない程度プラスアルファって感じかな?
こちらをあまり多くするとせせらぎの源流が干上がるからね〜
でも、雨の多い時期なら雨だけで充分維持できるハズ。
その為、せせらぎ以上に流入を活用出来る作りにしてあります。
山の麓に位置する湿地には、自然同様に恵豊かな水が湧く〜♪
湿地全体がフィルターとしても働き、せせらぎと山が有機的に繋がります。
 
砂利の上には、ミズゴケをぎっしり敷き詰めて、多分増えているはずのサギ草を植え替える予定です。
このスペシャル湿地で、暫くは自然のままに繁殖していけると良いのですが〜?
それと、写真右端の部分は、ミズゴケではなく錆砂利敷きとしました。
理由は、何となく色んな環境があった方が生き物が喜ぶかな〜と

この湿地は、単にサギ草のベッドだけにとどまらない大切なアイデアなのです。
雨の地表水を受入れたり付近の空中湿度を高めたり、そして、夏には気化熱を奪ったり〜
さらに、せせらぎの水を浄化したり、当然、サギ草へ養分を与えたりとマルチな活躍!
サギ草を可憐に咲かせながら、タンクとともにせせらぎ環境を優しく豊かにしてくれる♪

湿地は、大容量埋設タンクとともに「せせらぎバージョンUP!」の重要なアイテムで〜す!
 


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