CB750のスタータークラッチ修理
 
問題のスタータークラッチ(オーバーランニングクラッチ)にメスが入る時がやってきました。

不具合の症状は、スターターボタンを押した時に、シャラシャラと空回りする。
そして、何度かトライしている内に、グルグルッとクランキング出来て始動するって具合です。

前回は、症状の確認とクラッチ以外のメンテナンスを実施しました。
クラッチを分解しても良かったんですが、敢えてそこは触りませんでした。
その理由として、症状からクラッチに機械的トラブル(磨耗や損傷等)が、確実に内在しているという事。
そして、一般的には、何がしかの部品を交換せずには修理が不可能である事。
幸い、症状としては、急になったわけではなく、安定した状態が以前から続いているという事。
そこで、まず、どんな部品が手配可能かを見極めてからにしようと‥‥‥
以上のような理由から、外堀を埋めるような消去法で、クラッチの不具合を現認したわけです。

そして、何と何と、オークションでクラッチアッセンブリを落札出来たとの知らせが〜!
「ノークレームで!」との事で、ちょっと心配との事。
でも、それはしかたない事、物が物だけに、二個一でも出来ればそれはもう充分!
数日後、その部品を確認、全く異常なし!
単品で作動させると、きっちり食いついて、逆では離れよる〜!
まさしく、ノークレーム! もちろん、いい意味で!
では、という事で、オイル交換したてやから3000kmぐらい走ってからにしよっか?
え〜! そんなん2〜3年かかる〜〜
ってんで、前回からの走行距離約150kmぐらいで、決行!
無事に直れば、セルで一瞬始動です。
毎回の事だけに、バッテリーやモーターへの負担も考えると、当然の選択でしょう。
しかも、抜いたオイルは再利用せずに、さらに高いオイルをぶち込みました〜!!
たぶん、これが最後のオイル交換か??

冗談、冗談!

ロックボルトが固くて緩まず、色んなホルダーを使ってみたものの負けてしまいます。
やっぱり、今のまま乗っとく〜?
いざとなれば、キックも有るし‥‥‥
そこで、このオレンジスペシャルの出番!
バーが長い為、床に当たって固定出来て便利です〜
多分、トラクターの部品!?
溶接して付けるって、最後の必殺技で〜す。
溶接でバイクを燃やさないように、ウエスは水で濡らしてあります。
インパクト用の六角ソケットで、バキッと
クランクが折れた〜!?
ボルトを外してからも大変でした。
プーラーが壊れるか、抜けるかの瀬戸際!
普通なら少しずつ、ククッククッと抜けるんですが
これまた、バキッ!で取れました。
とにかく、何から何まで心臓に悪い〜!
取り外したクラッチの内側です。
シャフト穴の周囲に、遠心ウエイトローラーがスプリングでセットされます。
抜き取るのが大変だった理由は、すぐにわかりました。
バキッと外れると同時に、遠心クラッチのローラーが1個飛び出してきました。
残りの2個も外して並べていますが、違いがわかります?
真ん中に見える分が削れています。
そして、それが入っていたケース部分も変形しています。
幸い、シャフト側には異常なし。
用意したクラッチと丸ごと(アッセンブリ)付け替えです。
 
 やれやれ、無事に作業完了しました。

 パーツは、手入れを加えてアッセンブリ交換しましたので問題なし

 それにしても、もし、分解点検を前回にしていたら‥‥‥
 
 旧車とお付き合いするには、慎重さも大事って事ですね〜

 それと、交換後のクラッチですけど、念の為に保存しておきます。

 
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