耳寄りな情報 

台風被害の修理について
  
 近頃は、台風がやたらと接近したり上陸したりしますね!
 しかも、勢力もなかなか弱まらずに〜! 
 そんな中で、住まいの被害をいかに軽減させるか? 
 日頃から災害に強い住まい作り、そして、その都度災害に備える気構えが大切です。 
 それでも、不幸にして台風の接近を受けた場合には、多少の被害は避けて通れません。 
 大きな被害は、専門家に相談されるのが基本ですが、軽兆な部分ではDIYの可能性もあるかもしれませんね!? 
 そこで、DIYでチャレンジを検討する際の参考として、以下によくある事例についてカーポートを中心に記してみます。 
 しかし、利用に際しては、呉々も無理なく、あくまでも参考として下さい。 
 破損した物の修理というのは、作ったり解体したりといった通常の作業以上に危険な要素があります。 
 例えば、かろうじて形を留めているといったような不安定な状態では、作業中に突然崩れたりします。 
 又、変形などの無理な力をため込んだ状態ならば、跳ねたり弾けたりって事も起ります。 
 それなりに経験のある方がDIYを慎重に検討される際、また、専門家に相談される折の一助になれば幸いです。 
 又、こういった場合に、仮に部品の取り寄せだけであっても、誠実に対応してくれる業者が沢山あれば良いのですが‥‥‥ 
 


INDEX (被害箇所別の対処法など)
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カーポート屋根 テラス屋根 サービスヤード バルコニー
物置 ガレージ


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2004.09.06


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 カーポート屋根
項目 構造や対処法、注意点など
考えられる被害の状況 屋根材の剥がれや割れ、トユ破損が多いが、傾いたり本体破損にまで及ぶ事もある。
構造の概要他

波板の場合は、取替え相談事例を参考にして下さい。 

それでは、アクリル板の場合について 
メーカー製のアルミカーポート屋根では、屋根材の多くがアクリル製です。 
最近になって、ポリカーボネート製が増えつつあります。 
カーポートの被害で最も多いのが、屋根材の剥がれです。 
この点については、ポリカといえど同じ事、ただ、外れた屋根材が落ちても割れずに済んだって事はあるかもしれません。 

屋根材は、格子状の骨組みの上に周囲を枠で押さえて取付けられています。 
押さえてと言う意味は、上下で挟んでいるという事で、摩擦材と雨漏れ防止を兼ねてゴムパッキンが接触部に取付けられています。 
その為、強風による変形や振動で枠から外れたり、割れて飛散したりするわけです。 
もちろん、物が当たって一部が割れても飛散しますので、その面ではポリカが断然有利です。 

屋根材は、車1台分のサイズで、普通なら6〜8枚ぐらいの分割です。 
屋根を上から見ればよくわかりますが、屋根の長辺(奥行き、長さ)側で分割され、漢字の目の字のように貼られています。 
1枚のサイズは、間口(屋根の短辺)× 奥行き/6〜8枚 ってことになり、約2.4〜2.7×0.6〜0.8mぐらいなもので、厚味は2〜3ミリ程度です。 
屋根がR状になっていれば、その分大きく(長く)なります。 
屋根材は、はっきりと折れ目がない場合は、たとえR状であっても、アクリル板は平面の物を曲げています。 

修復作業について 屋根材の取替は、1枚単位で可能です。 
そこで、修理も1枚の取替えから出来ます。 
ただし、周囲の押さえ材も損傷していたりと、単純にアクリル1枚取替で済まない事もあります。 
費用は、ケースバイケースで異なりますから、事前に見積もりを出してもらうと良いでしょう。
材料の手配他 メーカー製品であれば、補修部品として設定されていますので、寸法加工は必要ありません。 
施工業者であれば、屋根材の間口寸法と色程度がわかれば用意出来るかもしれません。 
もし、ホームセンター等で注文する場合は、係が常駐しているところがベターです。 
その理由として、取り寄せには、窓口でのメーカー名、製品名を特定する事が必須だからです。 
その為には、本体の屋根寸法(間口、長さの水平距離)を測り、破片(厚味と色がわかる)を持って、担当者と各カタログで同定しなければなりません。 
同定、または、調査をスムーズにする為に、カーポート本体のラベルが、柱などに残っていないか? (TOEX、TOSTEM、新日軽、三協、立山、YKK、不二、四国化成、松下電工、昭和、本多など) 
全体の形や特徴的なデザイン、骨組みの色などもしっかり確認しておき、写真が用意出来れば何よりです。 
注意点として、アクリル板は日焼けによる退色変色が激しいので、写真が有っても必ず破片を用意する事です。 
ブラウン、ブロンズ、ブルー、グレーと言ってもなかなかわかり難いものです。 
また、カタログで同定出来ず品名が不明な場合でも、担当者が破片を問屋やメーカーに預けて、調査依頼も可能です。 
もちろん、施工時の見積書や納品書に詳しく記載されておれば、それに越した事はありません。
DIYでの留意点

部品の価格は、本体の売り出し価格と比べて割り高に感じるかもしれません。 
しかし、単品での取扱いでの流通を考えると、ある程度仕方がないものです。 
逆に、ホビーコーナーの小さなサイズに比較すれば、割安と言えるのではないでしょうか? 
むしろ、その後、持ち帰りを含めて割らずに取扱う事の方が重要でしょう! 
出来れば、出荷時の梱包状態で持ち帰りたいものです。 
小さく無理に巻いたり、たわませたり、角を打ったり、物をのせたりすると意外と簡単に割れます。 
軽くて丈夫な波板の比ではありませんので、充分に注意が必要です。 
単品時は、くねくね曲るガラスだと思っても大袈裟ではありません! 

余談ですが、補修部品が既になく、他の大きい物をカットして流用するしか方法がない場合もあります。 
その際は、出来れば事前に加工してもらえるかを確認しておきましょう! 
メーカーが非対応であっても、問屋やホームセンターの工事担当でカット可能な事もあります。 
価格が多少アップしても、余程の自信がない限りは依頼する方が無難です。 
仮にDIYで加工するつもりであっても、問い合わせだけでもしてみて下さい。 
案外、安くしてもらえるかもしれません。 

修復作業について

いよいよ取替えについて 
剥がれで最も多いケースが、片流れ式カーポートの風上側1枚目! 
何度か被害にあわれた方で、台風接近時には外しておくって究極の対策をされていました。 
それぐらい、よく飛ばされる〜で、幸か不幸か、端の1枚が外れると全体は楽になるようです。 
その結果が、あちらでもこちらでも1枚だけ!

作業は、風のない日を選んで2人以上でするのが安全です。 

まず、屋根上面に残っている押さえ材を外します。 
アクリルが無い状態ですから、脚立で枠の中に入って作業も出来、ネジをしっかりと緩める事が出来ます。 
押さえ材は細い板状で、隣り合うアクリルの継ぎ目を押さえています。 
両端は、押さえ材ではなくて枠へ直接差込む場合もあります。 
 
取外した押さえ材と他の正常な押さえ材とを比較し、変形がないか念のために調べます。 

アクリルの取替えでは、屋根上に揚げる時に注意が必要です。 
梱包から取出したアクリル板は、ベラベラとたわみながら今にも割れそうな状態です。 
そこで、比較的安全な取り扱い方の一例をあげてみます。 
アクリルは、長く伸ばした状態で屏風の様に立てて上側を持ち、手元でぶら下げるようにします。 
地面にぶつけそうな場合や、その状態で待機する場合は、ぶら下げたアクリルの下に靴の甲を差し入れれば安全でしょう。 
一人で持つ場合は、左右の手を前後に無理なくずらして、ある程度広い範囲を保持します。 
二人なら前後に分かれて持ちます。 
屋根上への持ち上げは、屋根の低い方(柱側)から行います。
屋根下(柱側)の地上から差し上げたアクリル板の先端を脚立上の人が持ち上げ、平らに寝かしながら呼吸を合わせて軒先側へ送り出すように屋根上へ揚げます。 
屋根上のアクリルを滑らせながら、慎重に定位置に移動します。 
両面の保護フィルムは、この時点までで剥がして下さい。 
取付後では、隅々まで綺麗に剥がすのに苦労しますし、日が経てばこびりついて剥がれなくなります。 
最後に、アクリルを枠に差込む部分や押さえ材を元通りに取り付ければ出来上がりです。 

ところで、やっかいなのが、押さえ材が浮いていたり外れていた場合です。 
相手側受け材の雌ネジが壊れたり、ポップナットが引きちぎれたりしている事もあります。 
この様な場合は、その受け材を取り替えるべきですが、位置をずらせて下穴を開け直したり、ポップナットを取替えれば再使用も可能です。 

* ポップナットは、中空な薄肉の角材にナットをブラインドリベットのようにかしめて取付けてあります。取付には、ナッターを使用します。

今後の対策他

次に、トユの破損について 
壊れるのは、竪ドユの部分です。 
蛇腹や細いトユ部品も、ホームセンターで各種販売されるようになりました。 
メーカーから取り寄せなくても、形が合えばOKですから、取付部などの部分を含めて現物持参で選ぶと確実です。 

最後に、屋根材だけで済まなかった場合について 
本体が傾いた場合は、まず柱の状態が重要です。 
簡単に起こせば良いってものでもありません。 
コンクリート土間などの地際で折れ曲がっていないか? 
ポキッと折れ目があれば、柱に強度が残っていませんので交換が必要です。 
柱交換は、屋根まわりも全部解体が必要となります。(屋根を丸ごと担ぐのは無理!) 
その他、本体が破損した場合は、新品との立て替えも視野に入れて、専門家に相談されるのがベターです。
また、片流れ式では、積雪や強風対策用に補助柱がオプションであります。
軒先側に取付けますので、車庫の邪魔になるかもしれませんが、単に取替だけでは再発する可能性が高いといえます。再発を防ぐ為にも補助柱の追加をお薦めします。
補助柱は、一般に汎用性が高く、過去の製品にも取付け出来るものです。
また、普段は屋根側に収納出来たり、取外しが簡単に出来る物もありますので、カタログで不明な際は、相談される事をお薦めします。

余談

ところで、屋根材は、最期のところで外れる事で本体が守られる?などといった話しもありますが、屋根材が飛ばずに柱が折れたり、そううまくはいきませんし、本当のところはわかりません。
ただ、アクリルは、温度によって数センチも伸び縮みしますので、枠に余裕をもってゴムで押さえる取付け方法は間違いではありません。
だからと言って、アクリルを強制的に取付けてしまう場合は、自己責任でその点も考慮しないといけません。
無理な固定は、その部分から割れる恐れがありますし、シリコンシーラントで接着すれば強力ですが、全体の補強などの整合性を取らないと、本当に屋根ごと飛ばされるかもしれません。

仮に、我が家だけが?! っていった場合でも、後になっては、その時の風がどう吹いたかはわかりませんし、運悪く何か物が当たったのかもしれません。
ただ言える事は、一度なったという事実であって、何らかの条件に当てはまったって事!
そこで、業者まかせで単に取替で終われば、その条件は何も改善されないわけです。
例えば、2階から植木鉢が落ちたとか、原因がはっきりしていない限りは、以上を参考に少し研究してみてはいかがでしょうか?
ポリカーボネートに取替えてみる、補助柱を追加する、今後は、その都度ロープや突っ張りで補強する、予め外しておく!、自己責任で改造する?‥‥‥
同じ目には遭わない! その事が、災害に強い住まい作りの第一歩になるからです。

 

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 テラス屋根
項目 構造や対処法、注意点など
考えられる被害の状況 基本的には、カーポート同様(相談事例参照)ですが、建物に取付く事とサイズが比較的小さい事から構造的には有利です。 
しかし、2階に取付けた場合などでは、特に本体破損に及び易い
構造の概要他

波板の場合で軒が短いタイプでは、波板のカットが必要です。 
また、軒の出が斜めであったり、障害物を貫通したり、かわしたりと、特殊な加工がされている場合もありますので、元の貼り方がわかる場合は倣って下さい。 
もしわからない場合は、その加工部分をどのように仕舞いするかを事前に検討しておきます。 
難しそう?って場合でも、波板の場合は、最期の手段として切り貼り的な事も可能です。 
母屋材さえあれば、どこでも波板フック(以下フック)で取り付け出来る利点が強み! 
ただ、重ねて貼る場合は、前後左右それぞれ2カ所以上にフックが止らないと固定出来ません。 
また、建物側から軒先へと順に重ならないと雨漏れしますので、その様な場合は、シリコンシーラントで防水(重ね部に塗れば接着も出来る)出来ます。 
だからといって、全体的に劣化している波板の部分補修は、あまりお薦め出来ません。 
上記は、新しくて丈夫な波板だから出来る部分加工と考えて下さい。 

最後に、波板式テラス屋根では、軒ドユ(横)の掃除が波板を取り外した時でないと出来ません。 
この際、落ち口まで綺麗に掃除をしておきましょう! 

アクリル製の場合は、カーポートの説明に追加の部分を主に記します。 
アクリルタイプでは、R型に大きくカーブしたデザインが一般的です。

材料の手配他 取り寄せについて 
一般的にカーポートよりもサイズが小さい為、メーカー梱包が2枚入り以上の場合もあります。 
割れ物ですし、梱包のままで販売したいところでしょうが、予備で保管するのも大変ですから、1枚で販売してもらうように頼んでみましょう。 
その結果、止むなく1枚を裸で持ち帰る場合には、長いサイズでも直径50センチ程度以上で巻けば、割れずに持ち運びし易くなります。 
修復作業について 貼り方は、R部分を密着させるように注意が必要です。 
軒先のRのきつい部分から、しっかりと押さえながら上手へ順にネジを締切っていきます。 
押え材のネジ穴は、長穴になっているから大丈夫と思いますが、まずは、元の締め痕どおりに位置決めすれば良いと思います。 
全体を仮締めしてから本締めする方法は、この場合は適しません。 
  
最後に、2階テラス屋根の場合は、作業が大変危険な為、専門家に依頼するようにして下さい。 
また、激しく本体が破損した場合は、工事までの間、二次災害を防ぐ為にロープ等で太い骨組みを建物に結わえておくと安心です。 
そして、大切な事は、新たに取り替える前に 、果たして耐えれる物があるのか? 
本当に、無くてはならない物なのかを充分に検討して下さい。
木製テラスについて

次に、木製テラスの場合は、同時に木部の点検が重要です。
波板を取外す際には、中々抜けなかった傘釘が、新たに打つ時にはズボッ!
腐り始めた垂木、母屋材の取替えをこの際、思い切ってやっておいた方が得策。
木組みは、せいぜい欠き込み程度で大した事はないはずですから。
組付けは、電動ドライバーにコーススレッドでやれば、裏に当て物をして叩く苦労がありません。

そして、作業を捗らせるポイントとして、カナヅチの選択があります。
ポイントは、頭が平で重い物を選ぶ事で、最低でもゲンノウ、釘抜きタイプでは軽過ぎます。
傘釘は、頭が丸い為、平らな面で叩かないと滑って逃げ、釘を曲げてしまいます。
また、木組みが細くてたわみやすく、波板も下穴を開けてなければ弾みます。
さらに、スクリュ−釘と相まって、中々打ち込めず、これまた釘を曲げてしまいます。
その為、重たい物でガツンが楽なわけです。
ただし、逆に打ち込み過ぎには注意して下さい。

余談

最後に、波板の種類は、部屋の明るさにも大きく影響しますので、欠品しているからと残り物で済まさず、取り寄せなり待つなり慎重に選びましょう。

被災を機会に材料を吟味し、元より良く出来る、しかも安価なのがDIYの良さ!

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 サービスヤード
項目 構造や対処法、注意点など
考えられる被害の状況 波板が飛散物で破損する場合が多い。ドアを付けたりして囲っている構造では、ドアが吹き抜かれると大きな破損に及ぶ 事も。
構造の概要他 基本的には、テラス屋根同様です。 
構造は、テラス屋根に追加で間柱を立て胴縁を付けて壁状に波板を貼った物(面張り)、また、ストックヤード等の既製品もあります。 
既製品の場合は、面張りを前提に作られていますから、1本1本の部材はテラスのように太くはありません。 
その為、無理なプランや加工をすると被害が出易くなります。 
例えば、両側面の片方だけを塞いだり、建物への取付け高さを上げる為に、柱の埋込みを浅くしたり、埋めずに土間上にアンカー固定等をした場合とか。(長柱もありますので、高いからといって、こうだとは限りません) 
全体の強度が低いと、特にドア周りが、普段からバタバタ頼り無く感じたりするものです。
修復作業について

さて、波板の取替ですが、屋根はテラス同様ですから、囲いの部分(面張り)について 
面張りは、屋根と違って低いところにあるとはいえ、敷地一杯にあるはずですから、よう壁上等の場合は、大変危険です。 
たとえ、端の1枚であったとしても、大きく身を乗り出す状態であれば、下の敷地から2連梯子をかける事も必要かもしれません。 
また、端から風で吹き壊れた場合では、端部分の波板フック(以下フック)の間隔を狭めて、数を増やすと効果的です。 
面張りは、屋根よりも耐久面で有利ですが、部分補修にする場合は、残る部分の状態を充分確認しておかないと二度手間にもなります。 
日当たり面なら、10年過ぎておれば全交換が無難です。 
仮に、1枚だけの取替えとなっても、残りのフックだけは全交換するとか、フックを追加するとかでより良くする事も可能です。 
作業が危険であれば、手の届く危険の無い範囲だけでもフック取替をお薦めします。 

次に、ドアが吹き抜かれたりして、ドア周りの側面が破損した場合は、波板だけではなく枠等も変形している事が良く有ります。 
その様な骨組みの曲がりやねじれは、波板を張ったままでは中々、元に戻し難いものです。 
面張りは、簡単な作りですが、一体化する事で見た目以上に強くなっています。 
そこで、一旦、波板を外し、必要であれば胴縁も取外して修整します。 
また、ドア自体の組立の緩みや蝶番の緩み、ドア枠の取付の緩みを増締めで修整します。 
ドアのパネルを押さえているゴム(ビード)が外れておれば、しっかり押込むのも強度面で大切です。 
もしゴムが無くても、シリコンシーラントを周囲に充填(以下コーキング)すれば元よりも丈夫になります。

今後の対策他

ドア周りの補強策として
建物際の柱を外壁に固定し、ドア枠の下部をコンクリート土間とモルタル固定します。
また、ドア周りのフックを増やすのも効果があります。

建物際の柱は、普通、外壁とは接していたとしても固定はされていません。
そこで、壁と接する程であれば、コーキングします。
柱では無くて、縦枠を外壁にネジ止めしたものであっても、同様に充填する事で大変丈夫になります。
もし、柱が少し離れている時はアングル材やL型金具で固定するか、隙間にバックアップ材を入れる事でコーキングが可能であれば、材料は沢山いりますがそれでも可能です。
ドア枠の下部は、普通、コンクリートで固定されているものですが、知らぬ間に枠の下が砕けている事もあります。
ドライバー等を差込み、砕けていればかけらを取出しモルタルを積め直します。
砕けていない場合でも、枠の高さまで斜にモルタルを塗り足す事も効果的です。
その他、胴縁を追加出来れば、全体に強度が上がりますが、木材を代用して巧く補強するのも一考の価値ありです。

最後に、片方の側面だけが面張りされたり、ドアが付いている場合
もう一方にもドアを取り付けて、風が吹き込まないようにするか、片方だけドアの場合なら、むしろ開けている方が被害が少なくて済むかもしれません。
でも、その時は、中身が飛ばされないようにしないといけませんね!

余談 サービスヤードでは、湿気、埃、虫、温度面、等から長期の保管は不可能です。
普段から詰め込み過ぎずに、不要な物は整理する事で、被害も少なく修理もし易くなるものです。

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 物置
項目 構造や対処法、注意点など
考えられる被害の状況 ここでの物置は、メーカー製の金属タイプについて説明します。 

メーカーとしては、イナバ、ヨド、TY、ビニトップ、サンキン等があります。 
物置での被害としては、転倒や敷きブロックからのズレがほとんど。 
他に、大型タイプでは、屋根がめくれるというような部分的な破損も起きます。

構造の概要他 この被害の違いは、大型と小型での構造の違いによります。 
一般に、半坪(畳1枚)以下の床面積の物は、床や屋根が一体化したパーツとなっています。 
それに対して、それを超える大きさの物では、床は、土台枠と床板、屋根は、屋根枠と屋根板、梁などと分かれています。 
その為、小型の物では、部品点数が少なく、全体としての一体化が高い為、部分的な破損が起り難いことになります。 
その代わりに、床面積に対する背高な状態の機種が多く、そのままでは転倒し易く設置場所の風当たりには充分な注意が必要です。
組立状態で復旧する

では、修理について 
転倒したり、傾いた場合の対処は、

まず始めに、最初に記した構造の違いを再確認しておきます。 
それは、大型タイプでは、床板だけを取外す事が出来ますが、小型では床板が一体構造でその上に壁パネルが取付けてある為、床板を外す事は解体する事と同じです。

小型の場合

そこで、小型ではそのままで起こして、ブロック上に置き直すのが基本です。 
ただし、ある程度大きくなると一人では無理ですから、2人以上でします。 
まず、中で散乱する品物を安全に取出し、出来るだけ軽くします。 
傾いた物置では、決して床に踏み込んだりせず、外から手の届く範囲で一旦とめておくのが安全です。 
また、棚板が落下したり扉が倒れてきたり、さらには本体のバランスが狂って、突然動くこともあります。 
そして、よくあるのが傾きで扉が動いて手をつめる事、戸当たりの中には、手を差し入れないように持ちましょう。
くれぐれも安全第一で! 
もし、危険がない状態なら、棚板と扉も外すと随分軽くなります。 
棚板は、壁のフックに載せてあるだけですから、上に持ち上げれば外れます。 
扉は、上に持ち上げれば外れますが、窓サッシとは違って外せる位置が決まっています。 
種類によって異なりますが、レールの右端や左端、真ん中等で上に持ち上げれるようになっています。 
下から扉の上部のレール(鴨居)を見ると、外せる部分には切り欠き等、他の部分と異なる加工がしてあります。 
以上で動かせる状態になったとします。 

次に問題となるのは、ブロックが動いてしまった場合です。 
完全に移動出来る場合は、一旦物置を移動し、水平器と真直ぐな材木とかを利用して、しっかりと並べ直してから置き直せます。 
ところが、そうでない場合は、出来るところから段階的にするしかありません。 

小型の場合は、周囲にしか基礎ブロックがないので、とりあえず4隅からレベルを出していきます。 
その為に、それ以外の中間のブロックは、一旦除けておきます。 
4隅のブロック上に物置を仮に置き、物置を利用して水平(レベル)を出します。 
その後、中間部分のブロックは、床下に差込むようにしてセットします。 
この時、物置の土台枠下側にブロック上面が、ちょうど触れるように高さを調整すればOKです。 
後は、中に出来るだけ均等に物を入れ直せば、しっかりと落着きます。
ブロックのセットは、土を削ったり、逆にかさ上げしたりしますが、どちらにしてもしっかりと締まった状態となるようにします。
削ったままの堅い地面に薄く(1センチまで)砂を均したのであればOKですが、削り過ぎてそれ以上の厚味になる場合やかさ上げ時には、空練りモルタルで均さないと雨で流れて狂う事になります。

大型の場合

大型の場合は、万一、転倒した場合は解体しないと動かせないかもしれません。
しかし、小型と同様に出来るだけの物を取外し、3〜4人以上の力であれば動かせるかもしれません。
とにかくは、とりあえず起こす事。
起こせれば、小型同様に段階的に据え直す事も可能です。
しかし、これが最も大変で危険な作業です。
建物やフェンスに倒れかかっていたり、お隣の低地へ転落しかけって場合もあるでしょう。
見るからに危険な場合は、無理せず専門家に依頼しましょう!

では、DIYで出来そうな場合なら
道具も必要です。
ロープ、ショベル、バール大、ジャッキ(車載分)、角材、ベニヤや端材、当て板等
まず、不安定な状態であれば、ロープをかける等してそれ以上にひどくならないように安全を確保します。
次に、起こそうとする側の足元の障害物を取除きます。
これは、狂った敷きブロックであったり、設置場所と違う位置であれば、花壇ブロックであったりするわけです。
不整地であれば、ベニヤを敷いたりする等で、起こした後の安定性を高めるようにします。
物置を起こしたり持ち上げる場合の注意として、扉に挟まれる事は小型の説明で記しました。
その他に、物置には手がかりが無いので、底(土台)を持つ事がよくありますが、必ず上側のバランスも取れるようにしておきましょう!
全員でヨイショと持ち上げた後で、グラッとなるのは必至です。
出来れば、頭のバランス取りだけの要員や離れて全体の様子を見れる人がいるに越した事はありません。
また、下に降ろす際に手をつめないように、端材等でかまし物をするのも大切です。
かけ声でドスン!では、必ず誰かが犠牲になります。
手の離し易さは、必ずしも同じ条件では無いからです。
以上のように、ある程度の余裕のある人手が集まらないと無理って事ですね!

何とか起こせた後は、床板を外して作業をしやすくしてから設置のやり直しとなります。
敷きブロックのレベル出しも小型同様です。
ただ、周囲だけでなく中間にも敷く必要があります。
少なくとも床組みの交点には、必ずブロックを敷き、しっかりと均等に床組みを支えるように配置します。

次に、転倒によって破損した部分は、補修部品としてメーカー手配出来ますが、叩いて直してコーキングや塗装で仕舞い(終い)で充分です。
扉さえ、スムーズに開閉出来るようになれば、まずはOKでしょう。

扉が、スムーズに開閉出来なかったり、ピッタリ閉らない原因は?
扉全体のゆがみや隅のつぶれ、戸車の歪みや破損、上下レールの変形、そして何よりも物置が、しっかりと水平に設置されている事が必要です!
その為には、水平器を使って正確に調整する事です。
アバウトでは、物置が平行四辺形に傾いたり、ねじれた状態に簡単になります。

解体修理で復旧する 解体組み立てする場合は、説明書をよく見て手順どおりするのが最も安全で近道です。
説明書が無い場合は、販売店でコピーをもらうとか、メーカーサイトで組立の解説やダウンロードが出来たりします。
説明書を見ればわかり易く書かれているとはいえ、解体となれば手順も逆、また。その後の部材の管理も確実にしないとわからなくなります。
とにかくボルトや金具の本数が多いので、まずは紛失しないように!
また、パネルの端は、切りっ放しなので怪我をしないように取り扱いに注意しましょう。
もし、説明書がなくても、見えているボルトを全て外せば解体出来るようなものです。
解体は上から下へ、組立は下から上へ順番に、最後に扉をはめて出来上がり〜
組立のポイントは、作業の多くが内側からとなるので、最初に床のレベルを床組み段階でしっかり出しておく事。
パネルの取付けでは、ネジ穴がずれて困らないように、仮締めと本締めの2段階に分けて作業する事です。
今後の対策他 重要な事は、再発を防ぐ事
物置には、普通、転倒防止金具というのが付属しています。
しかし、一般的には、取付は別途工事という事で活用されていないのがほとんどです。
もし、物置の隅に組立時の部品箱が残っていれば、その中にあるかもしれません。
転倒防止金具には、2種類あります。
一つは、屋根の部分に取付けて針金やワイヤーで引っ張れるようにする物。
二つ目は、土台の部分で地面に固定具を埋め込みコンクリートで固めれるようにする物です。
フックや埋め込みアンカーといった金具を、外側に露出しているボルト部で共締めして取り付けます。
説明書があれば取付け要領が記されていますが、取付自体は簡単ですので、是非とも実施して下さい。
それでもなお、やられてしまう場合もあるぐらいですから、この部分でこそ、DIYの工夫を活かしたいものです。
何といっても、それぞれの住まいの条件に一番詳しいのは、住まわれている方自身ですから!
当然、条件が厳しい場合は、設置場所の変更も考えないといけません。
余談 もし、余裕があれば、この機会に、床まわりにさび止めを塗ったり、扉まわりに給油したりすると、復旧という余分な作業が活きてきます。
転んでもただでは起きないっていうのも、DIYならではでしょう!

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 バルコニー
項目 構造や対処法、注意点など
構造の概要他 アルミ製バルコニーは、その柱の構造によって柱建式、屋根置式、壁付式の3タイプある。 

柱以外の部分では、床の壁面ラインと手摺の壁付部分左右2カ所で、外壁に固定されるのは共通な構造です。 
柱建式と呼ばれる地上に柱を立てるタイプは、構造が丈夫で被害をそうは受けないもの。 
また、壁付式は、柱がなく窓辺のフラワーボックスのように宙づり。 
しかし、既存建物への後付けは出来ず、新築時に建物の柱に取付ボルトを貫通させて取り付ける事になっています。 
その為、見た目以上に丈夫。 
そして、現実に被害を受け易いのは、3つ目の屋根置式。 
柱が地面に立つわけでなく、1階屋根の上に置かれています。 
その為、風による吹き上げに対しては弱く、全体が持ち上げられる事があります。 
また、持ち出し金具(注)を使用して、床部分を壁面から迫り出している場合は、より不安定な状態です。

(注) 
持ち出し金具とは、床枠を建物外壁へ直に取付け出来ない場合に使用する別売金具です。 
L字金具などを組み合わせて、上下前後にスライド調整出来る構造が多い。 
普通に床枠が外壁と密着する場合とは違って、金具による点付けとなる為、使用数や取付箇所の選定により注意が必要です。 
瓦葺きの家屋で2階腰窓部にバルコニーを後付けする場合、床面は、出来るだけ下げたいし壁際の瓦が邪魔をするしといった状態となって、まるで屋根上の浮桟橋のように前方へ持ち出される事になる。 
取付後は、持ち出し部にも現場合わせで床板が貼られる為、建物際の隙間は無くなり見え難くなります。 
考えられる被害の状況 被害としては、足元のズレによる床の狂い(屋根置式)、床板の剥がれ、割れ、壁取付け部の破損、全体の変形などがあります。 
屋根付きの場合は、テラス屋根を参照して下さい。 
また、床面の排水管が細いトユを使用している為、劣化していると風で破損する事もテラス屋根同様です。
修復作業について 修理としては、柱建式や壁付式では、専門家に依頼するのが無難でしょう。 
これらは、構造的に強く普通は被害が発生し難いものです。 
それが、傾いたり変形した場合は、逆に簡単には修復が困難だからです。 
さらに、破損の状態によっては、下屋が無い為、崩落や転落の危険度が高い事もあります。 
また、屋根部分があれば、それについても危険度が高いのは言うまでもありません。

では、屋根置式の場合は、 
下屋が有るからといって、安全とは言い切れませんが、バルコニーの周囲にも立てるという事は作業性の面で大変有利です。 
慎重にやれば、DIYでも可能といえます。

まず、修理の第一歩は、どこがどのようになっているかをしっかりと点検する事。 
それは、仮に、すでに傾きや床の浮き上がり等の不具合をわかっていたとしてもです。

点検のポイントは、取付部の状態です。 
手摺の壁との取付部、屋根置きの柱部、床面(枠)の壁との取付部の3カ所。

中でも、柱の屋根置き部分が狂うと全体に影響するので重要です。 
その為、まずここから点検を始め、万一ずれていたら、一番にこれから直しにかかります。 
屋根置式の柱の上下に伸縮出来る調整足には、緩衝材も付いていますので、本来は、屋根との間に敷物は不要です。 
しかし、屋根への荷重をさらに分散させたり、より振動を伝えないように、角材や板、厚いゴム板等がよく敷かれるわけです。 
その結果、強風であおられた時にずれてしまう事も起ります。 
木材の場合は、普段でも腐朽によって狂う事があります。

柱元がずれた場合の復元については、元通りに据え直せばいいわけですが、水平器を使っての確認は必要です。 
元と違う方法にしたり、元通りにしても水平にならない場合は、調整足固定ボルトを緩めての伸縮で調整出来ます。
また、この機会にステンレス針金等で束ねておけば、仮に浮き上がってもずれなくて済むかもしれません。
以上の調整には、バルコニー全体を持ち上げる事も必要となりますが、そんなに軽い物ではありません。 
そこで、当て物や敷物を用意してジャッキ(車載分)を使用したり、床板を取外して軽くして行います。 
床板の取外しは、壁への取付部の点検や全体の骨組みの確認も出来ますので、まっ先に外すっていうのが正解でしょう。 
床板(デッキ材)の外し方は、化粧カバーを外して取付けネジを外します。 
デッキ材は、間口方向に細長い形の物を連続して貼ってあります。 
その継ぎ目に化粧カバーが、被してあります。 
化粧カバーは、押込まれて取付けてある為、マイナスドライバー等でこじて抜き取ります。 
床板を外せば、構造全てに触れる事が出来るようになるわけで、全体の変形も直す事が可能です。 
また、床板のトユ部分(継ぎ目の重なり部)には、髪の毛や繊維、落葉、土等の汚れが沢山堆積している為、この折に掃除しておくと継ぎ目からの雨落ちが改善されます。 

取付部については、コーチボルトが引き抜けている場合は、長いサイズ(内壁に出ない範囲)で締め直してみます。 
しっかりと抗力が出れば良いですが、そうでなければ位置を変えて(効くところで)打ち直すしかありません。 
間柱でなく、止むなく外壁下地に打ち直す場合は、下地に応じたネジやアンカー類を選ぶとともに、本数も増やす等の対応が必要です。
手摺部分では、位置を変える余地がそうはありませんので、状況に応じて追加材等も利用して強度を確保しないといけません。
特に、外壁ではなく雨戸戸袋枠等の付帯物に取付けられている場合は、壊れ易いものです。
その場合は、付帯物を取替えたり、戸袋であれば鏡板を頑丈な物に変える事で強度を高める事も検討すべきでしょう。
また、戸袋の場合には、オプションの雨戸ポール(戸袋ポール)を追加する事で、戸袋をまたいで戸袋上部の壁面に固定し直す方法もあります。
最後に、取付部には、防水の為にシリコンシーラントも忘れず塗布します。(床枠の取付部(横一線)と手摺の壁取付部)

ところで、床板を外せばよくわかりますが、バルコニーには、手摺部分も含めて筋交いや火打ちといった斜材が少ない事に気付きます。
しかし、この斜材は、全体の強度を高める上で大変有効なものです。 
ところが、手摺も格子、床も根太だけとなれば、全体が平行四辺形に歪む事も有りうるわけです。
その場合は、床板を外し、骨組みの隅々の接続ボルトを緩めた後に力を加えれば、多少なら元に戻せる事もあります。
しかし、部材が変形している場合は、その部分を修理しないと元通りにはなりません。
今後の対策他 対策としては、オプションとして吹き上げ防止材(方杖などの上下方向の斜材)や揺れ止め補強材が設定されている場合もありますので、この機会に本体の補強策を是非検討してみて下さい。
その都度、ロープで対策する方法は、真下に引っ張る事が出来なければ期待薄です。
重しを置く方法も下屋の負担増となって、雨漏れの原因にもなりかねません。
やはり、最大限オプションを活用する事がベターでしょう。
仮にそのタイプに設定されていない場合でも、他のタイプや他メーカーの物を流用出来るかもしれません。
その際、選ぶポイントは、コーナーを強化する小さな金具(機種毎の独自性が高い=専用品)よりも、長いバー材(棒状の物)式の方が一般的に汎用性(いろんなタイプに使える)があり、流用出来る可能性が高い事です。
その場合、取付は現物合わせとなります。
骨組みは、基本的にアルミ押し出し材ですから薄肉の中空材です。
取付けについては、タッピングよりはポップナット、さらにはガセットプレート(当て板による補強)を使用する等の適切な方法が必要です。


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 ガレージ
項目 構造や対処法、注意点など
考えられる被害の状況 ここでのガレージは、既製品、すなわち物置メーカー製について取り上げます。

被害としては、シャッター破損が多いが、屋根の剥がれ、全体の変形や倒壊も起きる。
構造の概要他 まず、ガレージと物置との構造上の違いについて 
物置は、特殊な土間タイプを除いて「床有り据え置き」であるのに対して、ガレージは「床なし基礎あり」です。 
標準的には、間口以外の3辺の1段積みブロックにアンカーボルトを埋込み、基礎としています。 
その基礎上にアンカーボルトで土台枠が取付けられ、柱や壁パネルが取付けられます。 
唯一、シャッターレールが根固めされていますが、これは、シャッター面全ての力を受ける為であって、全体を強化していると言えるものではありません。 
ガレージは、サイズが大きい事もあって、物置よりも頑丈な柱や梁が使用されているものの、ブレース等(斜材)は用いられません。 
その為、物置同様のパネルによる面構造で強度をもたせているといえます。 
一言でいえば、本体の強度自体は、大型物置を据え付けた程度のものであって、1段とはいえブロック基礎の役割は重要です。 
その重要性を忘れて、ブロック積みが、物置の据え置き同様なユニットを組む為にレベル(水平)を出すという程度の施工であれば、風圧による倒壊も充分に起こりうる危険性があります。 
とはいえ、標準的な工事がなされていたとしても、地面であれば、最低限度の掘削に捨てコン、当然の無筋。 
まさか、土で見えなくなる〜じゃなくて、埋まるから大丈夫って事ではないと思いますが、花壇ならどう?ってレベル! 
コンクリート土間なら、差し筋なしでモルタル接着(天端に均しモルタル仕上げをせずに、レベルを出す為、バサモルタルに近い)となり、これも下地調整や養生を含めた施工によって強度が大きく左右される危険性があります。 
例えば、下地が自家製の砕けているようなモルタル土間であったり、汚れや苔が付着していたり、また、炎天下の焼けた土間にバサモルタルであったり、さらに、ブロックの目地が透けるようないい加減な積み方であったり‥‥‥

簡単な基礎だからこそ、その重要性の認識によって大きな差が生じます。 
基礎工事と組立工事とを日を開けてすれば、まずまず。 
一日で基礎も組立も出来たとしたら? 当然アンカーボルトのナットは仮締め! 
後日、再確認に来るとしても〜??

ガレージ購入に際して、基礎はこちらで用意しますって、布基礎を作ったお父さんは立派です。
本体の修復作業について それでは修理について 
ガレージも基礎以外は、物置き同様にビス、ボルトで組み立てられています。 
その為、部分的な修理は、壁パネル、屋根パネル、破風等と部品単位での交換も、取外しての修理も物置き同様に出来ます。

全体の変形や傾きの場合は、まず基礎の状態を確認する事が大切です。 
基礎のブロックが全体に倒れたり傾いたりしている場合は、本体を解体して基礎から作り直すしかありません。 
当然、本体も単に構造の遊び分以上に変形しているはずです。 
すなわち、柱、梁などのボルトを緩めて押せば直るっていう事では済まないって事です。 
その為、本体を解体する前に、各部材(特に隅や接合部)の変形状況をしっかりと確認しておく必要があります。 
各部材は、直線や平面から出来ており、接合部も直角ばかり、屋根勾配に関連する部分が異なるぐらいでしょう。難しい細工や曲線などはありませんので変形は見つけやすいと思います。 
そして、見つけた不具合については、解体後の単品状態の時に板金して直しておかないと組立が出来ません。

ブロックの全体に異常がなかったり、部分的な破損の場合は、本体の状態によって解体が必要かどうかを検討します。 
本体各部の部材に変形といえる程の異常がなければ、各接合部の遊びや僅かな変形で傾いているかも?と考えられます。 
この場合は、各接合部(まずは柱、梁程度から)を少し緩めてジャッキで押してみます。 
押し方は、傾いている側にジャッキをセットして角材等を用いて突っ張ります。 
その前に、ブロックが部分的に破損している場合は、その部分は砕いて撤去しておく方が変形が戻る際に邪魔にならずに良いかもしれません。 
押す角度は45度以内でないと滑りやすいし、上に持ち上げる力が強くてかえって壊す事になってしまいます。 
押す力が加わった場合に、どのように本体に影響を与えるかという力の流れを良く考えてケースバイケースで対応して下さい。 
それではジャッキの使い方ですが、地面であればしっかりと杭を打って足掛かりとします。 
コンクリート土間ならアンカーを打つか土間を割るか、どちらか効果的な方で。 
ガレージ内で基礎を利用して突っ張る場合は、基礎の破壊や全体の様子がわかりにくい点に注意が必要です。 
ジャッキは、車載のパンタグラフ式なら準備出来ると思います。

以上の方法は、弾けて怪我をする等、危険も伴いますので、充分に注意と対策をした上でという事です。
シャッターの修復作業について そして、シャッター(巻き上げ式)について 
恐らく、これが一番多いはずでは? 
物が飛来して凹んだり、風で打ち破られたり‥‥‥吹き降りでの電動シャッター漏電まで 
もちろん、基本は販売店或は、直接にシャッターサービス店へ依頼する事です。 
一言でいって、シャッターは重たく、且つ大変危険な物です! 
うかつに触ると大怪我もしかねません!

そういう前提で参考知識程度として 
シャッターは、スラットと呼ばれる薄くて細いパネルを連結して出来ています。 
その連結部は、蝶番と同じ状態ですから、パネルが変形すると同時に巻き取りもスムーズに出来なくなります。 
その為、凹みを叩いて直す場合は、接続部を潰さず真直ぐにする様に注意して行います。 
また、そのまま叩いても音ばかりで直りませんので、裏側にしっかりした当て木や当て金をします。 
小さな破れは、アルミテープを貼るなり鉄板をリベット留めするなり巻取りの支障にならない方法で程度に応じて。 
シャッターがレールから外れていない状態なのに、一枚を取外して直す方法は、作業が大変です。 
1枚を取外すといっても、シャッターボックスを分解してから、巻取り全体(スラットやスプリング等)の取付を外して下に降ろさないと出来ません。 
仮に、小さなサイズであっても、少なくとも2人と2脚が必要でしょう。 
むしろ、地面をはつって、レールを取外した方が簡単かもしれません。 
その点、取外し敷き中レールの有る場合は、スラットを分解する事は比較的簡単です。 
中レールが無い状態でシャッターを下げ、スラットを目的の場所で分割出来ます。

スラットの取付は、水平方向に差込んでから端部の抜け止めが起こしてあります。 
そこで、抜け止めを寝かせれば横に引き抜く事が出来るわけです。 
この際、スラットを外すと巻取りスプリングが楽になって残りを巻取ってしまいますので、巻き込み部へかまし物をして、シャッターが動かないようにしっかりと固定する必要があります。 
もちろん、作業中に風が吹いたり、人が近付くなどすると危険です。 
それと、スラットは薄くても枚数が増えると重たいものです。 
さらに、鋭利で大変危険な物ですから、作業用革手袋と余裕の人数が必要です。

危険については、最初にお断りしていますように全てが危険です。

最後に、レールから外れてしまったシャッターをはめ直す裏技? 
シャッターを曲げて(たわめて)はめてから伸ばせば良いって、簡単には出来ませんね? 
正しくは、巻取り全体を外して上からはめ直さないとなりません。 
そこで、シャッターレールに切り込みを入れる方法。 
シャッターが外れている際に、外側に外れているならレール外面を水平に切り込み、その上下を互い違いに曲げて口を開けます。 
そこからレール内へシャッターを戻し、切り口は溶接で直すかリベットで当て板するか。
今後の対策他 では、今後の補強について

基礎は、補強以前にアンカーボルトが緩んでいる可能性がある為、まずは点検です。
ナットを少し緩めてアンカーボルト全体を動かしてみます。
ガッチリしておればOK!動くようであれば、補修が必要です。
その部分のブロックを側面からタガネ等で壊して取除いた後、コンクリートをせき板を用いて充填し固め直します。
補強については、コンクリート土間であれば、地際に斜にモルタルを擦り付けるだけでも効果は期待出来ます。
しかし、土の場合であれば、少し掘削してみて程度に応じて考える事になります。

その場合、全体を掘って捨てコンをするよりは、コーナーや柱部、シャッター際等の要所をしっかりと固める方が簡単で効果的でしょう。
要領としては、物置きの転倒防止アンカー的な追加アンカーとする方法や既存ブロックを固めるベースコンを打つ方法等が考えられます。

本体は、各部への斜材の追加が効果的でしょう。
斜材といっても屋根や壁のような大きなパネル面へのブレースや筋交いだけの事ではありません。
他に、柱と梁の接合部への方杖(垂直面での斜補強材)やガセット(三角の補強板)であったり、コーナーへの火打ち(水平面での斜補強材)等も重要です。
また、それとは違って、全く新たに構造材を追加する事も可能でしょう。
スペースに余裕があれば、内部に門型の軽量鉄骨を組み、既存構造材と接合すれば恐い物なしってところでしょう。

そして最も肝心なシャッターへの補強は、オプションの活用です。
これは、昔の木戸へのかんぬき棒の様に、内側から取付ける補強材がオプションで手配出来ます。
ただし、ドアが付いていない場合には、ドアセットも新たに取付ける必要があります。

そうそう、ガレージが鉄製だからって、鉄で補強しないといけないわけではありませんね!
合板や材木、ワイヤー、ロープ等々‥‥‥ウレタン充填?!
色んな材料を活用できてこそ、DIYerかもしれませんね!
余談 最後に、ガレージは大きく、また大切な車の保管庫であって、被害を生じると大変な損害になりかねません。
出来ればそうなる前に、再点検される事をお薦めします。
そうする中で、同時に貴重なスペースや設備である事も再認識されるのではないでしょうか?
単に補強するだけではなくて、収納や作業場などといったよりフレキシブルな設備へのリフォームを兼ねて‥‥‥

〜〜いつのまにやら?
こんな我がままな復旧作業なんて、DIYでないとしようがないですね!


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