事例紹介
 
 
 パーツが壊れた時に、取り替えればいいじゃんって思います? 
 でも、それが、一部分だけで、しかも新品ならセットで買わないといけないとなったらどう? 
 それは、仕方ない、そういうものって思える? 「マジ思える‥‥‥壊れていない方を予備で置いておけば無駄はないし〜」 
 そうですか〜 でも直せるってわかっていたら、考えも変わってくるかもしれませんよね! 
 なんたって、DIYで直せば、楽しみながら成果が得られるわけですから。 
 最近では、色んな材料も少量で手に入るし、費用も安上がりかも? 
 さらに腕を磨けば、オークションのジャンク品を安く手に入れて楽しめるようになる〜
 そんな可能性を感じさせてくれるはず〜?の事例紹介です。
 パーツといえども大切に、でも多少は気楽にDIYを楽しんでみましょう!
 
 
  
テーマ
写真 内容
  
カーボンミラー
修理
  
右が破損したカーボンミラーです。

ぶつけた部分は、ひび割れ程度なんですが、取付部は完全に破壊されています。
ねじ止め用のポップナットは、アッパーカウル側に残った様子。
底のカーボンシートは、繊維が断ち切れてペリペリしている状態です。
でも、元のラインの案内役って感じで、有ると無いでは大違いです。
これなら直せそうって気がするもんね!

左の正常な物を見ると、配線取出し部の断面が薄くて軽量に作られている事がわかる。
ポップナットもそのベースに直止めされています。
 
取付けベースを作る   
このテーマの見せ所ってところまではいかないけど、大切なポイントには違いない。

まず、DIYリペアのメリットは、オリジナルにこだわらなくてよい事。 
自分の納得出来る方法や得意な方法等、要するに自分流で直せば良い訳!
直せるかどうかって言ってるのに、文化財の復元の様な高尚な事までは〜

結局、アルミ板で補強する方法に決定。
0、5ミリ厚の端切れから切り出したのがこの形です。
ポップナットを取付けたベース部から、破壊されていない周囲への接続が出来るように加工。
実は、前後の寸法がちょっと足りないんだけど、新品の板から切り出すにはもったいないしって妥協の産物なのです。
 
こんな風に合体  
壊れたミラーに当ててみたところ。
これ以上強く押すと表に出てくる〜
ベースの前後に隙間が残っているのが、端切れ板の悲しいところ。
それよりも、側面への接続部の寸法を優先した結果です。
この程度の隙間ならマスキングテープで塞いで作業出来るから。

もし、オリジナルのように軽量に仕上げるならカーボンシートを同様に当てがって、ベース作り、側面補強と段階的に樹脂で固めていけばいいかな?
何ぶん、そのやり方は選ばなかったので‥‥
 
接着はエポキシで  
アルミベースの接着は、粘度が高くて使い易い2液硬化エポキシ樹脂(等量タイプ)を選択。

カーボンとアルミの間に隙間が出来ないようにたっぷりと盛り付けてセットすると、こんな風に周りは多少汚れます〜
内側はいいけど、外は汚さないようにしないとね!
 
指の代役です   
セットの位置が決まったら、後は硬化を待つばかり。
その間、指で押さえておくわけにいかないので、ウレタンを押込んでいます。
これは、上下左右にしっかり突っ張ってくれるのでグッドです。
この状態のままで、表面の作業に取りかかれるから時間も樹脂にも無駄がない。
最初は、ネジ穴を利用して表面から引き寄せようかと思ってました。
でも、表面の処理まで一発にはしにくいだろうって。
それが、このウレタンなら表面はフリーですから。

何でも置いておくとDIYでは役に立つ。
ちなみに、これはバイクのシートの中身。
樹脂とくっついても、引きちぎればいいもんね〜
 
それなりの化粧です   
表面といっても、ミラーの取付けを考えると裏面です。
しかし、目立たない取付部とはいえ、パッと見で修理丸出しってのも〜
それで、裏からはみ出たエポキシにさらに塗り加えて、ドライカーボンシートを貼付けます。
これは、キャブのヒートガード等を作った時の余りです。
ただ、シートが硬い為、きつい曲面などは樹脂で補修してそれなりに復元します。
硬化後にヤスリで第一段階の成型を実施。 

樹脂の部分や周囲をブラックで塗装後、ガンメタでカーボン風の柄を適当に入れます。
目立つ部分なら、色合わせや筆使いを真剣に〜
ここで時間をかければ、良い仕上がりになると思うよ!
いっそ、カーボン風カッティングシートの方が良いかも?
強度的には、アルミ板補強で関係ないしね!

 (写真は、ブラックを塗ってるところ)
 

ポリエステル樹脂で 補強の仕上げは、FRP同様にポリエステル樹脂で固めます。
硬化剤の分量は、ハカリで正確に計って、しっかりと撹拌します。
材料は、ホームセンターの塗料コーナーで普通に見かけるようになりました。
透明な造型   
破損が側面にも及んでいるため、全体を覆うように、ベースの周囲にマスキングで枠を作り、たっぷりと樹脂を流し込みます。
ネジ穴には、マスキングテープを巻いたボルトを付けて埋まるのを防ぎます。

樹脂が固まれば、削ります。
ポリエステル樹脂は、硬くて削り易い分、パキッといく場合もあるのでエッジ部には要注意です。
まずは、金工用ヤスリでラフに、その後は紙ヤスリで段階を踏んで#1000まで。
正常な方に倣って、面の凸凹やラインを再現します。
この時、出来るだけ丁寧にしておかないと、後々仕上げが難しくなる。

仕上げは、クリアラッカーをたっぷりスプレー。
完全硬化後(丸一日以上は必要)、#1500で磨く、これを2サイクル実施。
カーボン生地の仕上げでは、表面の細かい荒れをパテで修整出来ない。
そこで、クリアラッカーがパテ替わりってわけです。
仕上がりに納得出来たら、#2000、コンパウンド(粗、中、細、微)、液体ポリッシュと磨いて完成!
 
完成
クリックでアップ写真
 (左が正常品で右が修理したミラー)
見え難い部分、ラバーシートが付く部分とはいえ、この程度はしておかないと、自己満足が今一ってなるでしょう?

いや〜まだまだって感じられた場合は、カーボン模様を本気で再現してみて下さいね。

言われるまでわからない!ってぐらいも夢ではないはず〜
 
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