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簡単なカウル修理
  
  

バイクのカウルは、転倒すれば割れるのが当り前〜! 

でも、欠けて無くなったりバキバキって事ならあきらめも早いんだろうけど‥‥‥ 

あきらめって? 

1日や2日で簡単に直すのをあきらめるって事ですよ〜 
本格的に修理を考えたり、ネットオークションで中古品を探したり‥‥‥ 

それが、そのまま乗れなくもないし、でもこのままにしてたらもっとひどくなってくるかもしれないし〜ってぐらいの割れ。 

 

裏側まで 縁の分厚い部分が、頑張ってくれたおかげで小さなクラックで済んだようです。

でも、カウルの厚味が1センチ近くもあるのに裏まで完全に割れています。 

このような割れは、樹脂の場合は、ピッタリとくっつく事はなくて、微妙に割れ目が開いています。 

その為、瞬間接着剤を流し込んでも上手くいかず、かといってエポキシタイプなら狭くて充填出来ないし〜! 

そこで、この簡単な修理法!

これが道具!     
そのやり方とは? 

電気ハンダゴテで溶かして接着させる方法です。 
上手くやれば目立たず強度もバッチリ! 

な〜んだって事と思いますが、簡単であってもポイントはありますよ〜! 

ハンダゴテを使う場合の1番のポイントは、熱量の管理です。 

カウルの厚味に応じた適度な能力でないと、弱くて充分に溶かし込めなかったり、逆に強すぎてせんべいの様に発泡させてしまったりします。 
発泡させてしまうと強度が無くなるばかりか、伸びて膨らんでしまって収拾がつかなくなってしまいます。 

この場合は、厚味が1センチ程もありますから、80ワット〜100ワットぐらいの充分な発熱量が必要です。 
そして、コテ先は、綺麗に磨いておきましょう。 
 

しっかりと溶かし込んで   
話しが戻りますが、樹脂の割れの場合は、ガラスや瀬戸物と違って、割れる時に樹脂が多少伸びていたりします。 
その為、割れ口がピッタリと合わずに開いていたり、周囲が歪んだりしています。 

要するに、ぶつけた時のストレス(応力)が抜けきらずに残っているって事。 
そこで、作業の一番始めに、割れの先端や割れ口をしっかりと溶かして、カウルをニュートラルな状態に戻してやるのが大切です。 

それが出来てから、割れの両側を溶かし合わせる作業に入るわけです。 
 

表側もすれば完全 もし、簡単にくっつければ良いというなら、裏側からだけで溶かし合わせるのでもかまいません。 

でも、強度を出そうと思えば出来るだけ深く溶かし合わせる事が必要です。 

ただし注意が必要なのは、そうしている間に、熱が表に伝わって表面が発泡して膨らんでしまったりする事です。 
こうなると、表からコテを入れるしかありません。 

そこで、しっかりと接合させる場合には、裏から半分、表から半分溶かし込むぐらいの感じがベターです。

裏表からしっかりと!   
このように厚味があれば、結構大胆に作業が出来ます。 
でも、5ミリも無いような薄いカウルの場合は、熱量を抑えて慎重にやらないとせんべいの様に膨らんだり、とろけてペラペラになったりしてしまいます。 

周囲に余分な熱を伝えず、コテで直接溶かすような感じで作業を行います。 
途中、冷却時間を取って余分な熱を逃がしたり、接合を確認したりします。 

この状態で表裏からしっかりと接合出来ています。 

え〜?半分までいってないじゃん〜! 

実は、わざと側面を触らないようにしているからです。 
側面のラインを見ながらカウルがニュートラル状態にあるかどうかを確認するわけです。 
そして、ニュートラル位置でしっかりと接合出来てから、断面の部分を最後に溶かし合わせるって事。 
 

完成   
いよいよ最後の作業です。 

コテデ溶かすと沢山の気泡が出来ている為、最後の仕上げは、表面を撫でるようにして綺麗に均す事。 
また、しっかりと塗装をする場合は、出来れば仕上がり面より少し低く(凹に)しておいた方がパテでの下地調整がやり易くなります。 
そうしないと、パテを研ぐにつれピンホールが現れ、パテで何度もピンホール潰しをするはめに〜  

とりあえず、簡単な修理は以上でお終い〜 

これでヤスリ掛けしてタッチペンでも、元よりは綺麗になりそうだ〜!? 

注)この事例では、作業の様子が良く見えるように(下地が黒色な為)、また、タッチペンで補修するような簡単なってテーマから塗膜を剥がさずに修理をしています。 

実作業では、塗膜を剥がしてから修理した方が、塗装前の下地調整を簡単に行えます。 
 

 
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