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CBR−XXのアッパーカウル復元

   
バイキンマンの角が折れたわけでは有りません! 
   

『やいっ! オレ様をくだらない話の引き合いに出すとは、おまえもアンパンマンの味方だな!』 

いいえ、私は、ばい菌の味方です。 

『えっ!それは意外なお答え!』 
『ハヒフヘホ−!!』 

皆さん御承知のとおり、地球のばい菌には、有用な物が沢山有ります。 
でも、これからの時期(春〜夏)、食中毒には気を付けましょう! 
それと、バイキン星のバイキンには!! 

『ヤラレタ〜 バイバイキーン』
 

ホンダが誇るフラッグシップ CBR-XX ブラックバード 実測300km/hマシーン!

角が折れた程度で良かったです〜本当に! 

既に、新しいパーツに取替えて乗られているそうです。 
ところが、DIYヘルパーで直せるという事で、それなら違う色を楽しむ予備パーツにしようと‥‥‥ 
そういった事で、元々は修理するつもりがなかったんでしょう、かけらが有りません。 

今回は、致し方ないとして、直す可能性が少しでも有れば、こわれたかけらは、絶対なくさないようにしましょう!

有れば接着ですみますが、無ければ造形になります。 
この差は大きい! 
今では、パーツに素材表示がなされ、それに応じた接着材も手に入りますので、傷口がピッタリ合おうが合うまいが、とにかくかけらは一つ残さず拾って帰りましょう!! 
  
まず作業開始にあたっては、どこがどの様に、どの程度損傷しているかを しっかりと調べます。 

次に、素材は何かを確認し、どのように直すか、直さないといけないのかを検討します。 

ここに時間をかけるのが大切です〜! 
  

まずは土台作りから

  
素材は、ABS樹脂で一般的です。 
エポキシ樹脂が良く付きますので、グラスウール補強を加えて造形する事にします。

まず、カウルを支保材で養生します。 
これは、形状を安定させて、各部の寸法計測をしやすくします。 
その他に、作業中に万一、無理な力が加わって割れたりしないようにって事もあります。 

それでは、各部計測をしてから張り型作りにはいります。
0.5mmのアルミ板を整形し、欠損部の造形の土台となる張り型を作ります。 

張り型は、寸法に余裕をみて欠損部よりも少し大きく作ります。 
それは、樹脂を成形する際に、周囲は端となる為、繊維と樹脂の積層が若干乱れるからです。 
そこで、端の部分は切り落とす事にします。 

張り型が出来たら、離型がスムーズに出来る様に、樹脂と反応しない養生テープを貼り、しっかりとカウルに取付けます。 

カウルの破断面は、接着強度が増す様に修整しています。
厚みが有る場合は、斜に削りますが、厚みのない部分では、くし形にする等して接着面積を増やしたりと、ケースバイケースで考えます。 
  

樹脂成形 

 
グラスウールのクロスと樹脂を積層します。
 
樹脂を塗っては、カットしたクロスを重ね、しっかりと押さえて樹脂を含浸させます。 
そして、その上にまた樹脂を塗ってクロスを重ねます。 
これを4層にして出来上がり!
 
 

関連ページ、ZX9R復活プロジェクトも御参考に!
 

離型とラフ整形作業

  
24時間養生し、張り型を外します。 
補強の意味で作業中も残しておきたいところですが、この後の作業中に、折れてしまうぐらいなら折れた方がいいに決まってます。 

エポキシ樹脂は、養生テープとは全く反応せず、ほとんど抵抗なく外せます。 

離型した後、壊れていない方の計測に基づき、少し余裕をみてアウトラインを切り揃えます。 
そして、エポキシ樹脂の表面に厚付けパテを塗って、整形し易くしておきます。
その後、ドリルのかじりに注意して、ビス穴も正確に開けます。 
 

中間段階

  
整形作業は、ひたすら削り出していくって事です。
削る中でピンホールが出てきたら、薄付けパテで修整します。 

それにしても、この部分はとにかく複雑! 

前後左右上下に3D曲面が変化し、ラインもきつかったり、緩かったりの3D曲線! 

本音を言って、5次元ぐらいのいやらしさです。 
また、裏側もスクリーンが密着して取り付く為、正確に成形する必要があります。 

要するに、上から見ても、前から見ても、横から見ても、後ろから見ても、斜めから見ても同じにするって事ですね〜 大変! 
 

  
鏡に写した様に作ります 
 
 

複製後左右反転 C/Pでは簡単な事が、実像の世界では大変な作業! 

ロボットが右をなぞりながら、座標軸を反転させて、同時に左を削るって考えるのは簡単なんですが‥‥ 

実際は、カウル単品には歪みがつきもので、またフニャフニャと簡単に動きます。 
そう考えると、相当な治具に据えないと不可能で、まず各機種専用になるでしょう。 
これでは、新品を買った方が安いのでは? 
そもそも、がっちり固定出来るアルミ削り出しでも、逃げや熱膨張を考慮するぐらいです。 
そう考えると、人間って凄いと思います〜! 
  

最終段階  
微妙な曲面形状では、光沢の有るサフェーサーを塗ってみないと歪みがわかりません。 
この領域になると、スケールは役に立ちません。 
サフェーサーひと吹きの厚みの中で、ごそごそやってますので、ミクロン単位って事でしょう。 

研ぎ足し、パテ飼い、サフ塗り、これらの作業を納得いくまでする事になります。
 

左右どちらがニセモノ?
裏側の仕上げレベルは落としていますが、カウルステーとスクリーンが接する為、強度を保ちながら整形は必要です。
 完成

上塗りは、チャレンジャー御自身がされるので、サフェーサー塗装の状態で完成! 

実は、ロアカウル左右とフェンダーも同様に修理しています。 
その為、同じサフェーサーで下塗り出来ていますので、上塗りで同じ発色に仕上がるわけです。 
 

 最後に一言

最近はインターネットオークションが盛んです。 
その中では、カスタマイズで不用になったノーマルパ−ツが、沢山手頃な価格で取り引きされています。 
それらの多くは、何等かのワケアリでは有りますが、多少手を加えれば充分使用出来るものです。 
今回のアッパーカウルでしたら、多少のキズ有りが16000円スタートで出てました。 
キズ直し程度でしたら、初心者の方でも出来るのではないでしょうか? 
チャレンジ大いに結構! でも、骨折り損のくたびれ儲けばかりじゃ、続かない〜! 
何もかも、自分の力に頼ろうとせず、色んな手段を活用してみるのも一考かと思います。 
それこそ、DIYだからこそ出来る事と思いませんか?

無理なく、楽しく、費用も安く、マイペースで、DIY的生活を高めて行きましょう!!
 

 その後  
カラーリングイメージを考えて欲しいって‥‥‥

でも、カラーリングなんて、色の種類だけでなく、色の組み合わせや塗りわけ方まで考えていくと無限に有ります〜!
こればかりは、さすがにチョット〜??
あれこれ考える間も楽しいって、絶対に〜!
そんなわけで、塗り絵を用意したんで頑張ってみてね〜

名付けて、カラーリングイメージ決定大作戦!!
やっぱり大げさです〜
 

カラーリングイメージ決定大作戦へ
 

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