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TZRのチャンバー交換


2ストローク(サイクル)車のマフラーをチャンバーって言ってます。
2ストの場合は、排気の脈動をフルに活用してシリンダー内の掃気(排気と新気の入替え)を行います。
そのため、チャンバーの容積、形状、テールパイプの長さ等で、トルク特性が大きく変化します。
4スト車の場合も、集合のさせ方やバイパス等で脈動を活用していますが、それは、ほぼバルブオーバーラップ時(トップデッド付近のわずかな間)のことです。
それに比べて、2ストは行程すべてが、オーバーラップみたいなものですから‥‥。 

ところで、チャンバーは室って意味ですから、かなり簡略化された言い方です。
エキスパンションチャンバー(膨張室)が言いにくいからでしょうね。
それと、独特な形をしてはいますが、レーサー以外では、テールにサイレンサー(消音器)が付いていますので、こうなるとマフラー(排気管の総称)に違いありませんね。
 

カウルの取外し    

 フルカウル車の場合は、カウルの脱着は付き物です。 

毎度の事で慣れてくると思いますけど、取外したカウルをきちんと置いておく事と、フレームへのビス締めだけは特に慎重にする事をお忘れなく。 

  
 

冷却水のリザーブタンクの取外し   終わってわかりましたが、右サイドからする事は、ほとんどありませんでした。
まあ、外したのはタンクのネジ2本だけですから、いいんですけど。
左前から見たところ  ということで、左サイドです。 

エンジンはV型2気筒で、人さし指と親指で作る鉄砲の様な配置ですから、人さし指側(下側)の取付部は見えていません。

 

下側です   下側の取付け部をメガネレンチで緩めています。
下というより後ろ向きに取り付いています。 

右上のチャンバーみたいな物は、ウオーターホースで、中央左のロッドがついている部分はYPVSです。
 

市販品に付き物のスプリング   フランジのスプリングを引っ掛けます。 

ドライバーをテコ兼ガイドにして、キリキリパチンッと掛けます。 

2本目は、チャレンジャーが恐る恐るトライ!
こちらも、ファインダーを通してドキドキッ!
写真の状態からの最後の引っぱりが〜〜〜
なかなか出来ません〜!

う〜お恥ずかしい! やったー出来たー!
うまくドライバーも抜き取れました。 

と、ひとしきり喜んで‥‥ガクッ
フランジの穴が違う〜〜!
いや〜穴じゃなくて、掛けてある位置が〜!
スプリングの掛けてある穴はボルト穴です。 

スミマセン!
すっかり恐怖心で見落としてました!

取付後の様子   ガスケットリングを取替えて、均等に締め付けるだけです。
ガスケットリングには、排気洩れ予防というよりは、組付け時の落っこち防止の為にシール材を薄く塗っています。
お気に入りポイント! 
チャレンジャーのお気に入りの部分です。
チャンバーが、無駄なく張りつめ、ノーマルよりさらにかちあげられた状態が、超goodだそうです。 

薄板をTIG溶接で面一に接合し、贅肉が全く有りません。
もちろん、ノーマルよりも圧倒的に軽量です。
 

 完成

迫力のTZRサウンド ♪

 
上が左出しで、下が右出し。
左右で取り回しが違うため、テールの位置も左右でこんなに違います。
4ストならパイプの長さで揃えてしまいますけど、2ストでは、それをすると2気筒の特性が異なってしまいます。 

マッハ以来、アンシンメトリーなところが2ストファイターの証し 

本当にチャンバーを活かそうと思えば、YPVSやCDIを含めてのチューニングが必要でしょう。
しかし、そこはDIYチューン! 

”その気になる”っていうのも、チューニングの重要な要素です。
何といっても、バイクは人馬一体で乗るんですから!
 

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