事例紹介
 
 
  
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NSRのキャブOH
  
まるでFCR? 
大口径フラットバルブのとってもレーシーなキャブです。 

NSR250は、Vツインなのにパラ(並列)で2個がくっついてます〜 

2個が別々よりは、シンクロの具合とか良くわかるし、全体としての整備性もいいんじゃないかな〜? 
とにかく珍しい! 
  

まず外観を洗浄   
外観は、シンプルグリーンのスプレーを吹き掛けて、一晩浸け置き洗いです。 

換気扇を掃除している要領? 

写真は、浸け置き後です〜 
取れた汚れが、トレーの液でわかります。 
 

エメラルドな液体!?     
燃料ホースからグリーンな液体が〜? 
LLCではありません〜! 
芳香族のいい香り〜 

ガソリンも最後はここまでいきますか〜! 
褐色とかはよくお目にかかりますけど‥‥‥ 
ちょっとこの先が心配〜 
 

出た〜!史上最悪!?   
まったく、予想を超えて、コールタールを塗り付けた状態と化していました〜 !!

ガソリンの淡い琥珀色−黒=エメラルドグリーンだったわけ!? 
残ったガソリンに浸かっていた部分はすっかりコーティングされています。 

普通は、乾いた粉状の物とか緑青がふいたりとかなんですけど〜? 

たぶん、燃料コックがONのままで蒸発しても次々に流れ込んで、ここまで煮詰まってたんでしょうね! 
ガソリンの飴煮って事にしときましょう! 
 

フロートチャンバー清掃   
こびりついた飴(ガム状の汚れ)を溶かしながら擦り落とします。 

隅々は小さいマイナスドライバーで擦らないと取れません。 
 

ジェット類の捜索?   
こちらは、ボディー側。 

ブラシで擦る前に、まずウエスで剥き取った方が早い〜! 

ズリズリしながら、やっと真鍮色が出てきました〜! 
せめてこうはならないと、取外すも何も手が付けられません。 
 

これは発掘作業だ!   
メーンジェットを外したところです。 
見事に詰まっています〜! 
そして、真ん中六角に見えるメーンジェットホルダーも、バッチリ詰まっています〜! 

それにしても、かなりの程度です〜 
 

エマルジョンも発掘!  
  
 
  
これは、メーンジェットホルダーです。 
メーンジェットが取付けられている筒状のものです。 
優し〜くすれば、プライヤででも外せます。 

メーンジェットホルダーは、細くなった部分がエマルジョンチューブになっています。 
エマルジョンとは、泡立った状態の事です。 

この細いパイプの部分で、まわりの小さい穴から空気を吸込み、メーンジェットからきたガソリンは泡立つわけです。 
ガソリンは、泡立つ事で質量が小さくなり追従性が良くなるとともに気化も促進されます。 
これで、小さな穴の重要性もわかりますね! 

まず外観からしっかり掃除。 
左写真の右が掃除後。 

 

とにかく清掃!     
小さなエアホールからも吹出しています。 
写真ではベッタリしてますけど、泡の出始めに全部の穴からちゃんと出ているかをしっかり確認します。 
いくら細いツールで穴を突いてはいても、残った汚れが弁のようになって邪魔している場合があるかもしれません。 
  
右は、メーンジェットをツールで突っついたところです。 
ツールは出てきますが、ガム状の汚れが弁の様になって残っています。 
 
ボディー側です〜   
フロートバルブの片方(写真右)は、固着して外れません! 

他に、ニードルの突き出たメーン系統の隣(上側)にパイロット(スロー)系統があります。 
穴の奥のパイロットジェットを細いマイナスドライバーで取外して、同様にしっかり掃除します。 
また、白くマイナスのビスが見えますが、中にパワージェットがありますので、やはり掃除します。 
隣に見える真鍮の細いパイプは、その燃料通路です。 
 

頼みます〜!   
今回使用しているのは、数あるキャブクリーナーではなくてチャンバークリーナーです。 
ものは試し〜! 

ラバー部品等の樹脂に対する攻撃性については、かまってられません〜! 

あれっ! 
キャブにもって書いてある〜! 
まるっきり表ワザじゃん! 
で、効果の程は? 

どんなに強力であっても、こうやって固まりになった物を一瞬で溶かすものは、ないって事かな? 
ただ、表面を溶かす力は凄いです。 
長時間の浸け置き的な事は試してません〜 
でも、このような溶剤で溶かして掃除する場合、一環して終わらせないと、溶かした汚れがまたこびりつくって事があります。 
 

フロートバルブの清掃     
左が何とか取り出せたバルブ 。 
キズを付けないように慎重に摘み出しました。 
何せ微妙に動いて油面を調整し、キャブの基本を守っているわけですから。 

そして、これは浸け置きました。 
頭のサスペンション?の部分が固着していて、それ以外の掃除しようがないからです。 
幸い何とか動き出しました。 
外観は、精密ドライバーでシコシコ! 
ラバーのバルブ面までさせられちゃいました〜! 

でも、ここまでやってもオーバーフローでチョン!って場合が相当あります。 
前もって新品を手配しておいてからOHするのが正解! 
何度でも楽しみたい人は、もちろん頑張ってみて下さい。 
 

綺麗になりました     
各通路もペンライトで照らしながら、精密ドライバーやキャブクリーニングツールでコリコリと根気よく掃除。 

もちろん、仕上げはスプレーでボアや調整スクリュー穴等の連通先から吹出すかをチェックします。 
 

組付け完了! 掃除したジェットとバルブを組付けます。 

何も交換していませんが、まるで、見違えます! 

フロートまわりも光ってる〜!

ボアとニードルです ボアの中は綺麗?と思ったら 

ちょっとニードルを上げてみるとこのとおり!

ボア内部もスッキリ! 大きいボアなんで歯ブラシゴシゴシで掃除出来ました。 
ニードルも綺麗になったので、手間が省けました。 
おかげで、トップは、蓋を外して内部を点検し、キャブクリをスプレー後にシリコンルブをスプレーしただけ。 

まるで、ファーストフード的〜!

 完成 バキュームホース(エアホース)、ドレーンホースを新品に交換し出来上がりです。 

バキュームホースは、バイク用品店かな? 
ドレーンホースは、ホームセンターで1メートル100円ぐらいで切り売りしてくれるよ! 

史上最悪とか言っても、腐って無くなってしまう事はありません。

逆に言うと、ちゃんとわかってやれば、どうにかなるって事ですね〜!?

 
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