再生工程
  

下塗りの2度塗りでホワイトサフェーサーを塗られて養生中のパーツ
無造作にスタンド上に置かれているように見えるのだが‥‥‥
当然ながら、その都度、スタンドはクリーンアップされている
 
下塗りU

下塗り作業に入るなり、細かなやり残しに気付くなど、塗装作業は、そうは効率よく進みません。
自動車メーカーのマツダの塗装ラインで、スリーウェットオン(3工程連続塗り)が行われているなんて、夢のような話です〜
何といっても、電着塗装とは言え、下塗りはジャブンと車体丸ごと浸けるんですから〜!
綺麗な板ならいざしらず、あの複雑な車体で水切りじゃなくて、塗料切りとか、逆に、エア噛み防止をどうやって?
まあ、次元の違う話は早々に、とにかく、DIYでの塗装は、環境が一番大事な要素かと。
そこで、REBORN の舞台であるDIYガレージファクトリーも簡易ブースと化し、塗装作業に集中している。

そして、いよいよ塗装作業も第2ステップへ!
ここからは、仕上がりの外装色の違いに応じて、下塗り色を塗り分けます。
それは、外装色が明るい色や淡い色、また、隠蔽度が弱い場合であれば、下地の色合いが影響してしまうから。
そこで、そのような場合には、白いサフェーサーを下塗りに使用するわけ。
では、ZX9Rは、どんなカラーリングで REBORN となるのか?

ライムグリーン、それとも、キャンディーブルー、キャンディーレッド‥‥‥
ではなくて、ちょっと、イメージチェンジを図って〜 パールホワイトとブラックマイカのツートーンカラー!
上質な仕上がりを狙って‥‥‥とにかく、綺麗な服を着せて、新しく生まれ変わらせたい!
その為に、この後の作業は、ホワイトとブラックの2系列の平行作業となって、さらに複雑となる〜(汗)
ここまで、思ったようには効率よく進まない塗装作業が、ますます捗らなくなるのは必至!

しかし、一時は、ガレージのガラクタと呼ばれたパーツ達が、夢を抱いて生まれ変わろうとしている。
その為には、DIYガレージファクトリーも総力を挙げて突き進まねば〜 ‥‥‥それでこそ、 REBORN の挑戦!
 
<作業ハイライト>
手直し編では、ほぼ主役と言えるほどにやっかいな存在となっていたシートカウル。
この後に至って、まさか作業ハイライトに登場しようとは‥‥‥

問題となったのは、手直しで何度も面の修整を行った造形部分。
塗装面がアバタ状となって小さなピンホールが沢山出来てしまった〜!

下地の曼陀羅による付着性の違いは、グレーサフェーサーによってカバーされていたと‥‥‥
しかし、ミクロの部分で荒れが生じていたに違いない!
それが、塗り重ねる事によって、凸には塗料が乗ってさらに凸に、その結果、凹はさらに凹に。
塗装の欠陥は、塗り重ねる中で2乗するかのように酷くなり顕在化する。
そもそも、グレーの段階で、小さな欠陥が〜やはり、パテや下塗りが重なった複雑な下地は神経質になるのか?
下地の状態によって、溶剤の吸い込みに差が出るのは間違いない。
その結果、同じように吹いていれば、吸い込みの多少で表面のしっとり度合いには差が生じるはず。
だから、厚い下地の部分では、表面がパサついていた〜、それなのに下地自体は、溶剤を含んで不安定な状態に!
その為、吹く方としては、ズルッとなるのを恐れて、むしろ、距離を空けて吹くから、さらにパサつく事に〜
そういった悪循環の結果が、この状態なのだ!
そして、この手直しで、さらに悪のスパイラルは続く事になるのか〜!?

如何に、シンプルな下地を作るか?言い換えれば、如何にシンプルに修理するか?
これは、REBORN のような複雑な修理をする際における課題であろう。
 
ザラツキと小さなピンホール(黒い点々)が沢山出来てしまったシートカウル
塗装を落とさずにポリパテ修整で勝負に出る 削り過ぎないように慎重に研ぎ進める
塗り直し直後の撮影では、艶の無いサフェーサーにもしっとりとした光沢が有る
肝心な手直し部分は、写真を撮り忘れた為、今後のお楽しみという事で
シートカウルの手直しは余分であったわけだが、それ以外は順調に進むのが本来の姿。
それは、前のグレー色の段階で、既に滑らかな面が出来上がっているからに他ならない。
だから、スプレーと面との距離やスピード、さらに飛沫の処理、そして、塗る順序や塗り重ねのオープンタイム‥‥etc.
それらの、DIYガレージ技法こそ誤らなければ、粛々と作業は進んでいく事になるはず〜

ところで、ホワイトサフェーサーは、サフェーサーと言えども、白は白なり?
やはり、隠蔽力はグレーと違ってそれなりに弱くなる。
その為、吹き加減にもよるが、二度塗り程度は塗り重ねて、ホワイトの下地と言えるようにしなくてはならない。
DIYガレージファクトリーは、塗り重ね作業のリスクを超越し、より良い仕上がりの質感を求めて‥‥‥

手間を掛けただけ、より良い品質に出来るからこそ、ガラクタと呼ばれたパーツが、REBORN を目指せる〜!
 
グレーサフェーサー状態のガソリンタンク 塗る度に徐々に白味を帯びてくる
裏表をホワイトサフェーサーで塗装され養生中のカウル類
大修理をしたサイドカウル左 サイドカウル右
第1ステップ同様に裏側の塗装後に表側を実施 シートカウル上面
アッパーカウル正面側 正面左側の修理部分
照明不足で白くないようだけど、比較するとこんなに 手前はセンターカウル(ラジエーター部分に付く)
ガソリンタンクは、研ぎで少しグレーが透けてきた為(上写真)、再度塗り重ねる事に〜
これで、ついに下塗りが終了〜次は、いよいよ仕上げ色が明らかになる〜♪
この後は、最小限度の修整以外は許されない決勝ラウンド〜!
 


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