洗面台まわり



 

洗面所のリフォームは、言うなればINAX−LC洗面化粧台から始まった!
もちろん、それ以前にイメージはあったわけだが、その内にカタログでも集めて〜と。
そんな時に、オージョイフル稲美店で展示現品処分に出会った。
綺麗に展示され、普段の管理も行き届いていたらしく極上の程度!
新品であっても2〜3日も使用すれば、あっという間に処分品以下のレベルになるのは明白。
しかも、まず目に留まったのがそのデザイン性だ。
少し日常離れしているようなクリーンなイメージながら、優しさも感じられる落着いたデザイン。
後でカタログを見てみると、百花繚乱各社各様多種多彩極困難選択自由!?(後半出鱈目)
何より現物で確認するのが、一番早くて確実で信頼出来る!
デザイン、質感はもとより細部の処理、色味、光沢、全て分かり不明な部分が無い。
その事で、部屋全体のイメージ作りや素材の選定はスムーズというよりは、研ぎ澄まされていく事になる。
要するに、化粧台と対峙する事で完成度が高くならざるを得なくなる。
物や素材に固執するのは良くないが、たまの出会いは楽しくさせてくれるのも事実。
さて、現物は一面鏡バージョン。他に10余りは有った現品の中で唯一の存在!
よくこれを展示品に選んだと感心すると同時に、いわゆるシャンプードレッサー的デザインからの離脱には最適。
それと引き換えに、歯磨き用品等の日常品の収納を補うべく、シリーズのトールボーイ収納を新品手配。
少々存在感が大きくなってしまったか?すっきりと大きい全面ミラーと合わせるとW900ミリ。
大きなミラーの取付けには、しっかりとした壁下地が必要。
予定通り、サッシを縦長のWルーバー窓に変更し、壁面を新設して実現させた。
また、キャビネットの奥行きは500ミリ。これも浴室との仕切り壁を延長し、引き戸とのラップを回避。
窓下は、全面キャビネットとはせず、実用的なバスケットワゴンを置けるスペースとして残している。
壁仕上げは、浴室側と洗面台周辺を浴室と同じ壁材でクリーンなイメージ。
しかし、一番大きな壁面には桐材の単板を仕上げに使用し、人に優しい環境作りを意図している。
そして、床は全て撤去し、下地から全面やり直す事になった。
硬くて冷たいPタイルを薄いベニヤごと剥がして絶句!
アピトンのフロア材実接ぎ(さねはぎ)が重ねられずに並べてあるだけ。
根太ピッチは、無垢アピトンの実接ぎを計算して簡素なわけで、当然ブカブカするに決まっている。
計算すると、この事で床材が一枚節約できるという寸法!
たったのそれだけ。しかし、既製の加工材であるから無知という事はありえない。
その一枚を省きたかったとしか言いようがない。
リフォームといっても、決して表面を新しくするだけでは済まない。
躯体の補修や改修、設備の更新はもとより、こういった昔の人のお尻を拭くような作業が山ほどある。
知らぬが仏で済まされてきた不手際、手抜き等が、良識ある作業者のすべて負担となってくる!
蓋を開ければ、ゴミだらけ〜!そんな新品製品など建築以外にあるだろうか?(余談)
結局、ゴミ掃除を含めてスラブ面の手直しからスタート。
スラブ上面は、床に隠れる部分とはいえトンボで広げた程度にしか均されていない。
当然、それを受けて作業する大工は根太のセットで苦労したはず?
ところが、転ばし根太は、いい加減なクサビや板切れの上に寝転がっていただけ。
それも大した断面が有るわけではなく、よくぞ少ないピンポイントで支えてくれたと感心する。
もちろん、支える点も少なくバランス良く配置されているわけもなく、撓み(たわみ)や捩れ(ねじれ)は考慮せず?
断熱材入りの下地の仕上げに選んだのは、コルクタイル。しかも施工性抜群なコルクロックシステム
水に強く丈夫でありながら肌触りが優しく、なおかつ清潔〜脱衣室として最適な素材はコレダ!


<補足説明>
Pタイル プラスティックタイルの略。薄くタイル状の塩ビ系フロア材は、硬く丈夫で耐水性にも優れる。
実接ぎ(さねはぎ) ここでは本実接ぎの事。板の接ぎ方(つぎ)の種類で一方を凸、相手側を凹に加工して強固に接ぐ。
スラブ RC造での配筋されたコンクリート床
転ばし根太 スラブ上等で束、大引きがなく直接、モルタルや接着剤で設置される根太(+防音対策→置き床・浮き床工法)
コルクロックシステム 釘や接着剤なしの置き敷きを可能にした精巧な接ぎ手を持つコルクタイル。(メーカー、神戸コルク他)
注)以上は私見につき、正しく知りたい場合にはご自身でお調べ下さい。

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