ワンポイントコラム

 

レンガ
 
レンガほど使い道の広い素材は、他にない。
さすがに、建築に使われることこそ無くなってきたけど、一般家庭での使用は増えているのではないだろうか?
ホームセンターのガーデニングコーナーでは、売り場の多くを占領しています。
かつては、赤レンガ、焼き過ぎレンガ、耐火レンガ、セメントレンガといった種類が手に入るぐらいだったのに‥‥‥
だから、こぶ付レンガだの溶鉱炉の使用済みなんていうのは、貴重な感じでしたから〜
それが、今の売り場には一体何種類のレンガがあるのでしょう?
様々なサイズや色合い、そして素材、間違いなく数十種類はあるでしょう!
どれが本来の焼き物で、どれがセメント製品かもわからないぐらいに製造技術も進んでいるような。
しかし、中には過度の装飾がされたものや、白々しい着色がなされたものも有ります。
特に、一般家庭におけるレンガの良さって何だろう?あらためて考えてみよう!

本来のレンガには、実に多様な使い道があります。
極端な言い方をすれば、硬くて燃えなく腐りもしない無機質な直方体としての使われ方まである!
その代表が台や重しとしての使われ方。
物置の土台とか洗濯機や植木鉢の台、アルミホイルを巻いてスピーカー台とか飾り棚とかのインテリアでも大活躍!
ところが、こういった素材そのものを活かした用途は、おしゃれなブリックにはない!
表面のみを仕上げられたレンガは、もはやレンガではなくペイビングストーン(敷石)としての機能しかない。
赤レンガは、仕上がった面が無いようで、実は全てが仕上がり面!
その事が何よりも替えがたい魅力なんです。
ペイビングストーンでもブロックでも、天然石ピンコロにさえ成し得ない利点!

赤レンガは、素材としての基本的な部分で多くの優れた面を持っています。
単品でも組合せて使うにも適当な大きさ、そして適度な重さ、適度な硬さ、燃えず腐らず‥‥‥
それら赤レンガのもつ機能性と特性が、驚くべきマルチな用途とさらなる可能性を生み出す。
置くだけの台、敷石、適度に埋めれば縁石として、モルタルで積み上げれば花壇や塀、或いは門柱や壁だって!
いやいや、バーベキュー炉に本物のトンネルだって作れるぞ〜!!

赤レンガは、一つ一つ別々でも使えるし、組合せれば正に無限の用途が〜!
平、長手、小口って面の大きさが色々選べるし、並べ方や積み方でも色んな目地の取り方が出来る。
それが、それぞれによって強度や雰囲気が変わってくるのだから奥深い!
だから、赤レンガをいきなり飛び越してスペシャルなブリックをチョイスするのは、もったいないという以上に愚かな事です。
なかには、赤レンガの色がどうも〜?って躊躇される場合もあるのでしょうか?
ところが、赤レンガの色が問題となるような、そういった場所では赤レンガは良く馴染むのです。
草花の自然な色合いや落ち着いた建物の配色、そんな環境の中に置かれた赤レンガは、暫くすると適度に汚れたり緑を育んだりして周囲に同化していく。
汚れてもいいところでは汚れ、綺麗で乾いていて欲しいところではいつまでも積んだ時のようにしゃきっと‥‥‥
赤レンガは、人工物であって、そうでない雰囲気も持ち合わせている?
そう自然な石と同じような〜

こうやって考えてみると、ますます普遍的な赤レンガが一番良いってわかる。
いつ買い足しても差異がないし、汚れの違いも同じ環境に置くと、すぐに馴染んでくる。
だから、長期に少しずつ作ったり、何度でも作り直したりも出来る。
モルタルを使用しなければ、何度でも使い回しが出来るし、余った物は積み上げれば保管場所を取らないし雨ざらしもOKなわけだし。

普遍的でありながら可能性に満ちた素材、赤レンガはこれからも埋没することはない。
本当のところ、ガーデニングブームって色んな種類を作ってくれるよりも、赤レンガを安くしてくれる方が嬉しいんですけどね!
 
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