合板と言うとラワン合板と思うぐらいですけど、これは、針葉樹を使用したものです。
東南アジアでの熱帯雨林の減少が、大きな環境問題となって、針葉樹の活用が進んでいます。
ところが、針葉樹でも同様に深刻な環境問題が発生しているのです。
シベリアの広大な針葉樹林でタイガってありますが、亜寒帯から寒帯の過酷な環境に拡がっています。
熱帯雨林は、DNAの宝庫と言われる程の多様な生態系から、誰もが貴重な資産と認識しています。
それに比べて、タイガは、トドマツ、カラマツ等の針葉樹とシダ等の下草からなる、生産性と多様性に乏しい単調な生態系のイメージがあります。
しかし、再生が困難という点では、両者はまったく同様です。
ロシアが外貨獲得に大規模な伐採をしても、アマゾンの航空写真の様には伝わって来ません。
だからといって、広大なロシアの中の国内問題では済まないようになってきているのです。
タイガは、永久凍土層の上で、その水分を吸収して生育しています。
ところが、皆伐する事で地面に日射が達し、地温の上昇によって永久凍土が解けているのです。
地下の永久凍土が解ける事によって、地面が陥没し大きな沼となり、その水が次には、周辺の森をも飲み込んで、どんどん大きくなってしまうのです。
ここで問題なのは、森林が沼に変わるという周辺環境へのインパクトだけでなく、永久凍土中に閉じ込められている膨大な量のメタンが大気に放出される事です。
メタンはCO2以上の地球温暖化因子です。
森林伐採によって、CO2の吸収固定が減少するに加えて、メタン放出まで起きる。
しかも、その規模は広大な面積なんです。
そして、伐採された多くが、日本に輸出されているのは事実です。
以上、さも詳しく知っているように書きましたが、ロシアに知人も居りませんし全くの受け売りです〜。
いまだに680円のコンパネに「安い〜!」って、飛びついているのが現実で‥‥反省。
タイガの針葉樹が、北洋材とかラーチ合板に、又、単に製紙原料になっているのか詳細はわかりません。
でも、再生林や再生品,あるいは端材等で、製品サイクルが完全に回りだすまでは、こういう問題は順番に起きてくるんでしょうね?
近頃、CMで単に木の家と言うのでは無く、再生可能な○○な木を用いた‥‥と言ったコピーを見かけます。
針葉樹でも杉やカラマツの間伐材等、日本の再生出来る森林資源もあります。
これからは、たとえMDFやパーチクルボードであろうが、どういう成り立ちかも選択肢にいれないといけませんね。
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