パーゴラ
アルミ製パーゴラ
ポリカ波板をビス(鉄骨下地用)で直貼りして、たてすを日除けでのせています。汚れて味が出てきました。木製なら一時も油断出来ないところです。 |
パーゴラは、公園の藤棚などで良く見かけます。
砂場の横で、気持ちよい緑陰を作り出しています。
でも、一般家庭ではあまりお目にかかりません。
と言うか、かつてはもう少しあったような〜?
昭和40年代ぐらいかな〜?
芝庭の普及につれて、真っ白なパーゴラが好まれたからです。
レンガタイルのテラスにホワイトペイントの木製パーゴラ。
正確に言うならば、パーゴラ風テラス屋根です。
下屋に続けて、緩い勾配でテラスの出幅をカバーします。
時には、物干し場、又、犬小屋も置かれていました。
そんな使用場面は、その当時も今も変わりません。
ところが、すっかり見かけなくなってしまったのは、何故!?
当時、大工さんは、建築材を使用して色んな物を作っていました。
建物に接する濡れ縁やテラス屋根、サービスヤードに物干場、そして車庫。
果ては塀にごみ置き場に物干台まで木製でした。
例えば物干台では、根元にコールタールを塗って、クレオソート油で防腐。
頭には、銅板でキャップまでしてあって、結構長持ちしていました。
ところが、テラス屋根が良くなかった!
ちょこちょこと、ご主人が休日にペンキも塗り直し、何年ぶりかで、波板の取替を頼んでみたら‥‥‥
それは容赦ない言葉です。
「波板を剥がしてみたら、垂木が全部腐ってますわ〜」
うっそ〜!
しっかりペンキも塗ってるのに〜?
「これじゃ、釘が効きませんわ!」
何と、波板と接する上面が、グスグスに腐っていたのです。
これは、とても悔しい思いです。
確かに上側は、ペンキを塗り直せていません。
でも、雨風に対しては、一番有利な場所と思っていたのに‥‥‥?
ところが、波板の裏側には結露が起るんです。
昼間に暖められた軒裏の空気が、放射冷却された波板に触れて結露します。
その滴は、ポタポタと落ちるだけでなく、垂木にも伝っていくわけです。
そして、釘によって出来た傷口から毛細管現象で吸込まれた水分は、出口がありません。
ペンキで窒息した木材は、予想よりも早く腐朽してしまったわけです。
ちょうど、そんな時に普及しだしたのが、アルミ製エクステリア商品。
大手サッシメーカーが、エクステリアに力を入れ始めました。
そして途端に、アルミテラス屋根に取って変わられてしまったのです。
最近では、新しい防腐剤や腐朽に強い木材が広く知られるようになりました。
木製デッキやフェンスも復権と言えるぐらいに増えました。
でも、パーゴラはまだまだ。
木地の色のままでは、今風の建物に馴染まないのか、不要なのか?
もし、真っ白に着色出来る防腐剤があれば違うと思うんだけど‥‥‥
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