写真に秘められたコンビネーションの事実を紹介する

車体右サイドのアングルは、アクラボビッチ製サイレンサーをメーンとした綺麗なまとまりを見せる。
サイレンサーバンド部で、ゴールドに光る筒状のパーツは、オーリンズサスの油圧式プリロードアジャスター部分。
黒いダイアルを回す事で、スプリングのプリロード(プリセット荷重)を加減出来る優れもの!
リモート式で、ショックユニットとは長いホースでの接続な為、取付けレイアウトの自由度は高い。
とは言え、使い勝手や無理のないホースの取り回し等と制約も多く、ああでもないこうでもない‥‥‥
そんなアジャスター部が目立つのも、フレームやスイングアーム、ホイール等がブラックアウトされている為。
全体に落着きがある中で、退屈させない程度に刺激を散りばめた様な雰囲気、とでも言えるだろうか‥‥‥
それが、ZX-XRに、違和感の無い安心感と共に、程好いスペシャリティー感を与えている。

そんな右サイドにも、当然ながら、ZX-XRたるスペシャルなパーツが存在する。
そこで紹介するのは、<ワンオフブラケット右>と<バックステップ右>の2点。

全く目立たない物とギンギラと目に付く物と対照的な存在の2点だが、果たして、そこに秘められた事実は?
 
左用と同じく、アルミ丸棒と板によりTIG溶接で製作
取付部は、クラッチケーブルホルダーと共締め
仮組みによりカウルとの位置関係を詰めていく
同時にケーブルの取回しや作業性を確保する
左端の写真からは、かなりのカット処理
カウルとの接点は、プレートで剛性ダウンさせる
これはまだ塗装前の仮組み時の写真だが、塗装後の写真では、真っ黒で溶け込んでしまい役に立たないのだ。
そこで、仕方なくこの段階での写真になるのだが、プレート部にはM6ポップナットも付き完成形となっている。
出来上がりを見れば、簡単な作りに違いないのだが、サイドカウルの位置合わせと平行作業での産物。
だから、三次元計測が無理なら、大雑把に作り始めた後、両方を変位させながら合流点を求めるという作業が必要となる。
その為には、何よりも明確なイメージを描いておく事が重要であり、それを実現させる為の作業なわけだ。
それは、ブラケットの素材や形状だけの事ではなく、カウルの張り具合等、バイク全体に及ぶ問題。
何もこの部分に限った話ではないが、明確なイメージ無しに、無理難題に対する突破力は生まれない!

*フレームの白い汚れは、養生テープの糊(糊残りが少ないと書かれた商品)、これも写真の事実か?
油圧式スイッチが、このステップ本来の仕様
しかし、破損で作動せずバンジョーボルトへ交換
ノーマル流用で機械式スイッチに変更する事に
ステッププレートにネジを切り、裏側に取付け
ブレーキペダルには、スプリングフックを取付け
裏側からSUSネジをWナット固定している
ブラックフレームに、AGRAS製バックステップのシルバーが、メカニカルな雰囲気を生み出す。
このバックステップは、ステップ部とベースプレート部に分離し、4ヶ所のポジションが選択可能となっている。
しかし、機械式のブレーキランプスイッチが、どのポジションでも適応出来るかは、まったくの未知数〜 (^_^;
と言うのも、現状のポジションでのセッティングでさえ、ピンポイント状態で成り立っているからだ〜!
その為、他のポジションに変更する際には、スプリング長やスイッチ取付角度等で再調整や不適合の可能性が大。
因みに、現状のポジションは、My Bodyではベスト〜 (^^)v
そこで、【ポジション変更時、不適合となる場合には、油圧スイッチへの交換を要す】
と 但し書きを付けて ‥‥‥ COMPLETE!

一目見た瞬間から、ライダーを惹きつける何かがある‥‥‥
それは最新のバイクでも、最新のパーツを身にまとったバイクでもない。
しかし、MI(ミッションインポッシブル)と言えるプロジェクトの中で持てる力(パーツ)を結集。
生まれたバイクはNinjaの化身となった。 ZXーXR‥‥その存在こそが、エモーショナル!


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