写真に秘められたコンビネーションの事実を紹介する

フロント周りの写真で気付くのは、まず一番にフロントフォークが倒立タイプである事。
そして、次に、そのボトムケースにフィン状の突起がデザインされている事に気付くはず。
確か、これはZX-12Rのアイデンティティーである整流の為のディフュ−ザー!って具合に。
そう、このアングルは、ZX-12Rそのもの!フロントフォーク、フロントフェンダー、ブレーキキャリパー‥‥‥
ステンメッシュホースやレースコンパウンドタイヤ、そして、アクスルスライダー等は、スペシャルながらもそれがどれほど?
今さら、12Rの諸元や仕様を解説したところで、驚きも感動も呼び起こせないかもしれないが‥‥‥
しかし、それを9Rベースで組上げる事によって、スペシャルな性能を発揮させる事が出来ないか?
さしあたり、見た目のインパクトは大きい‥‥‥しかし、大切な事は、機能面での裏付け!
その為には、9Rと12Rの素性の違いに基づく COMBINATION を施さなければならない。
一見、ポン付け風の12Rバージョンに、果たして、ZX-XRの魂は存在するのか?

そこで紹介するのは、<強化フレーム>と<フロント足回り>
COMBINATION の中でも、最も重要なテーマが倒立フォークの採用!
全てはその考察から始まり、一貫したチューニング作業によって高性能を求めている。
 
倒立フォーク組付け用に、ピックアップされたステムパーツ群
黒いシャフト付きの分が、ノーマル正立フォーク用で43φ
他は、倒立用各種56φロアブラケット、左端は、10R用トップブリッジ
ロアブラケットとトップブリッジのミスマッチの例
上下でオフセットが異なると、一方は組めても残る1本が組めない!
ステムシャフト径・長、上下パーツオフセット等の全てを検討する
9RE型では、フレームのヘッドパイプ部が強化されている
外観では、ヘッドパイプ部が5ミリ長くなり、上面で突き出ている
オールアルミ製のフレームは、発泡ウレタンを充填し補強(塗装前)
ヘッドパイプ部は、ステムシャフトが通るように、後で穴を開けている
ツインスパーフレームのサイド部分も確実に発泡させて充填
ヘッド部からエンジンハンガー、そして、ピボット部へ振動なく力を伝える
色々と試した結果は、上下とも12R用がベストの選択
ハンドルクランプが一体で、別途に準備しなくて良い
キーロックが出来る様に、キーシリンダーの取付け位置(上下方向)をフレームに合わせて加工する。
そこで、トップブリッジの下部にあるシリンダー取付け部を現物合わせでカットし、ネジ穴を再加工。
フロントフォークOH時には、スプリングコンプレッサーを製作 軽量マシン用と違って、素手で押さえての作業は難しい
フロントホイールも12R用を使用すれば、ノープロブレム!
ただし、ホイール自体の変形を修復出来ればの話だが‥‥‥
ディスクプレートは、同じ320φでも7R用を使用
12R用が手元に無く、7RRの予備ストック分を拝借〜!
9Rのワイドなツインスパーフレームには、ただでさえ迫力満点の存在感がある。
ところが、ブラック塗装に改められ強化を施されたフレームは、むしろ黒子的?
何より、ゴールドに輝く力強い倒立フォークが、その存在を強烈に主張する。
そして、そのフォークの間には、修復後にブラック塗装されたホイールが‥‥‥
ただならぬ、メッツェラーのレーステックK1(レース用コンパウンド)を履く〜!
ZX-XRの根幹を成す、強大なグリップにも負けない足回りが、COMPLETE!

一目見た瞬間から、ライダーを惹きつける何かがある‥‥‥
それは最新のバイクでも、最新のパーツを身にまとったバイクでもない。
しかし、MI(ミッションインポッシブル)と言えるプロジェクトの中で持てる力(パーツ)を結集。
生まれたバイクはNinjaの化身となった。 ZXーXR‥‥その存在こそが、エモーショナル!


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