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雨戸(木製)の修理 |
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雨戸って、最近見かけませんね〜!
夕暮れと共に、パシパシッて‥‥‥
近頃は、シャーガチャンのシャッターかな?
まあ、どちらでも、付いてれば安心!
だって、サッシは、ガラスでしょ〜?
雷は、カーテンで隠せても、物が飛んできたら差が歴然と‥‥‥
台風だけでなく、防犯面でも、もっと見直されていいはず〜!
まして、有るのに邪魔くさくて使わないなんて、ダメですよ〜!
えっ! 開けるのが面倒で閉め切っていた〜!?
そ、それは、想定外です〜〜
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チャームポイント! |
アップ写真 |
そんなわけで、ご苦労様の雨戸です。
面材のベニヤは、ラミナ(積層)が分離し始めベコベコしている。
そう、ペンキもベニヤも仲良し状態です〜 |
障子紙を貼りますか? |
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実は、簡単に考えていたんですけど‥‥‥
ベニヤを剥がすのに、問題発生!
打ち付けてある真鍮釘を全部引き抜くのは、予定通りです。
枠組みは、釘を1本も使わずに、ほぞで組んであるだけです。
ベニヤも残すところは、枠に周囲が差し込まれてあるだけ。
ところが、次に枠を分解しようとすると簡単にはいきません。
枠の周囲が、ベニヤに連れて割れてしまう〜!
ペンキが接着剤の役目をしているのでは?
って事までは、予想して縁を切っていました。
それでもなんです。
ベニヤが膨張したり、枠が枯れたりとかの悪条件が重なったからでしょう。
やむなく、縦枠の溝切り部分を切り落とす事にしました。
表から充電カッターで、ウィ〜ンと切り込み。
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正体が見えてきた〜! |
アップ写真 |
ベニヤを外せたら、次は枠組みの点検です。
下枠は、ブヨブヨと腐っている部分が有ります。
これは取替えるとして、ほぞを縦枠に残して切り取りました。
でも、縦枠も敷居と接する部分は同じような状態。
これは、ちょっと考えないと‥‥‥ |
ルーバーもこの状態 |
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手の込んだ細工のルーバー部分のアップです。
ペンキが、膜だってよくわかります〜
最近、油性ペンキがこんな風になっているのをあまり見かけません。
それだけ、水性が増えてきたってことですね! |
高圧洗浄機で粗掃除 |
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枠を高圧洗浄機で洗います。
古くなったペンキのめくれかかった部分は、すべて綺麗に取れました。 |
ルーバーを作ります |
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傷んだルーバーも作り直します。
一方の角を斜に落としてルーバー状にしてあります。
材料は、桧の工作材です。
上手い具合に、斜に木目が有るので削り易そう。 |
下枠の付け替え |
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下枠を作ります。
断面寸法は、30×60ミリ。
残念な事に、このサイズになると桧の工作材がHCに有りません。
桧製縁台を買って分解しようかな〜 なんて
ところが、これぐらいの材を使っている物は、高級品でした〜!
仕方なく、米栂にグレードダウンです。
その代わりというか、在庫が沢山有ったので良いのを選ばせてもらいました。
加工に際しては、しっかりと墨線を入れます。
右の縦線は、戸当たりの召し合わせ部分の加工代です。
という事は〜?
そうです、縦枠の下端部も兼ねた物にしようと。
左の縦線は、本来の下枠の内寸です。
そして、横線から下の部分が、取替えられる縦枠部分になるわけです。
上面には、ほぞの幅に線を入れます。
ほぞの長さは、まだ墨が入っていません。
これから、縦枠に残ったほぞを取り除いて測ります。
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ノミで形を仕上げます |
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ここは、正確に作らないと、ガタガタの雨戸になってしまいます。
ノコギリとノミで慎重に仕上げます。
こちらは、召し合わせの雄側です。 |
反対側はメス型です |
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この後に、召し合わせ雌側の溝を掘ります。
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この様に合体します |
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下枠を切除し、残ったほぞを取り除けば、うまく合体出来るはず。 |
敷居部分の加工 |
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これは、際(キワ)ガンナです。
蝶ネジ部分のベースが、左右に動かせるので、削り巾を変えれます。
カンナは、他にも目的に応じて色々種類があるので、勉強してみると面白いよ! |
際ガンナで段を付けます |
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歯がうまく調整出来ておれば、気持ち良〜く削れます。 |
戸車の取付け |
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写真はピンボケ〜!
でも、正確に測るには、何といってもこれ!
ノギスは、メカニックだけの物ではありません。
外寸、内寸、深さが、1/20ミリ単位で測れます。 |
あれば便利 |
アップ写真 |
戸車の取付け穴を開けるのに、まずドリルで下穴を開けます。
その時に、ちょっと試しに使ってみたのが、ドリルガイドです。
高そうに見えて、1980円ぐらいのはず?
HCの工具コーナーの一番下辺り、だからあまり目に入りません。
手持ちの小型ドリルに組み合わせて使います。
穴の深さをストッパーで調整し、材に対する角度も任意に選べます。
V形の受けが付いていますので、丸いパイプもセット出来ます。
縦にも横にも斜めにも使えて、ドリルの機動力を損ないませんので、あれば便利かも?
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こんな具合に |
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下枠の厚味に対して、取付け穴は結構大きい物。
割らないように注意して、ノミで四角く仕上げます。
戸車の取付の厚味分も座掘りしておきます。 |
しっかり調整 |
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戸車の取付け高さが間違っていると、枠に雨戸がはめられなかったり、敷居と枠が擦れたりします。
少し高くてもステンレス戸車にしておけば、いつまでもスルスル動くはず〜
ここで、材料にコストをかけるのがDIYのキモ! |
ワンポイント! |
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戸車の中は、防腐剤を塗布しています。
ちょっと、忘れそうですが、車で言えばフェンダー裏と同じ。
敷居の水を跳ね上げますし、湿気も溜まります。
後からでは、ペンキを塗れないので、加工部分は防腐剤をしっかりと浸透させた方がベターです。
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こうやって |
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試しに合わせてみます。
縦枠の傷んだ部分を切り取って、古いほぞも取り除いたところへ合体。
ルーバーの中桟用のほぞ穴を型取りをして、戸車と同様に加工します。 |
ルーバーも付いてます |
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忘れずルーバーも取替えます。
ルーバーは、両端が短いほぞで差し込まれています。
幸いにも材が薄い為、たわませて差し込む事が出来ます。 |
出来ました〜 |
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下枠にボンドを塗って、きっちりと打ち込んで出来上がり。
ちょっと手間ですが、同じ事を2枚分しました。
それでも、縦枠全部を取り替える事と比べれば、ず〜っと簡単です。 |
ベニヤを貼ります |
2種類のベニヤ? |
最後は、ベニヤの貼付けです。
3ミリ厚の耐水合板、ただし単なるタイプ1ではない〜?
完全耐水性保証合板!?
保証までされてタイプ1の上か〜?
い〜え、多分、書き方に気合いが入っているだけ?
JASでは、1、2、3の区別しかないです。
という事で、どちらも同じ!
1枚1180円でした。
ただ、タイプ2となると数百円も安くなるので、大いに悩むところです。
雨戸は、屋外での使用と言っても軒下です。
軒が深ければ2類でも‥‥‥
ここは、やっぱり材料にコストをかけましょう!
タイプ1は、「長時間の外気および湿潤露出に耐えうる接着性を有するもの」って、頼りになりそう。
それとFc0って記号は、低ホルムアルデヒドの表示です。
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釘を沢山使って丈夫に |
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上下は、枠に差し込んで、両横は押え縁で固定します。
風の力は、押すだけではなく吸い出す力も強力です。
その為、真鍮釘を元よりも多く使っています。
当然、押え縁も沢山の釘でしっかりと取付け。
墨線を入れてると時間がかかるので、角材を定規として使っています。
釘の間隔も印していますので、桟に添わせて置くだけでガンガン打てます。 |
綺麗になりました! |
アップ写真 |
やっぱり面が主役ですわ〜!
いくら時間をかけて手入れが出来ていても、枠だけじゃあ‥‥‥
破れ傘では、どのように良くなったか雰囲気が出ません。
最後のこれで、一気に新調って感じになりました。 |
完成 |
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こんな具合に手入れが出来ました。
ベニヤと戸車は、全部取替えです。
後は、下枠やルーバー等の傷んだ部分を取替え。
ヘルパーの作業は、ここまで〜
ペンキの塗替えは、チャレンジャーの仕事です〜!
出来る部分を無理なくDIY!
楽しいドゥーイット トゥギャザーでした〜!! |